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【米国市況】株は反発、押し目買い入る-第2波懸念で値動き不安定

12日の米株式相場は反発。この3カ月で最大の下げ相場から持ち直した。前日の売り浴びせで特に下げた銘柄を中心に、この日は押し目買いが入った。米国債は長期債中心に下げ、ドルは上昇。

  • 米国株は反発、押し目買い入る-週間では3指数とも下落
  • 米国債は長期債が反落、10年債利回りは0.71%
  • ドル指数が小幅続伸、ドル・円は107円台半ば
  • NY原油は小幅続落、新型コロナの影響や第2波を警戒
  • NY金は小反落、ドル高で売り-週間では4週ぶりに上昇

  S&P500種株価指数の業種別では不動産や金融、エネルギーが上げを主導。前日に下げが目立ったクルーズ株や航空株などは急伸した。朝方のS&P500種は下落。ロックダウンを解除したどの国にも新型コロナウイルス感染第2波のリスクがあると、世界保健機関(WHO)が指摘したことが響いた。米疾病対策センター(CDC)の当局者は、感染者数が急増した場合、州や自治体は再度ロックダウンを余儀なくされるかもしれないとの見方を示した。

  一方、米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長は経済活動を再び停止することはないとし、感染の第2波は米国では見られないと発言した。

  S&P500種株価指数は前日比1.3%高の3041.31。ダウ工業株30種平均は477.37ドル(1.9%)高の25605.54ドル。ナスダック総合指数は1%上昇。景気回復ペースへの懸念が重しとなり、3指数とも週間では下落した。ニューヨーク時間午後4時22分現在、米10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.71%。

  コーナーストーン・キャピタルのシニア投資アドバイザー、シャーナワズ・マリク氏は、「状況はそれほど大きく変わっていないと思う。投資家は押し目で買うよう教えられており、それに乗じている」と指摘。「ワクチンが登場するまで、こうした荒い値動きが今後も見られるだろう」と語った。

  為替市場ではドルが主要10通貨の大半に対し上昇。米金融当局がむらのある景気回復を警告したものの、株式が反発し、米国債利回りが大半の指標銘柄で上昇したのが背景となった。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇。ドルは対円では0.5%高の1ドル=107円39銭。

  ニューヨーク原油先物相場は小幅続落。米金融当局が新型コロナウイルス感染の長期的な経済的影響を警告したことが引き続き売りを誘ったほか、感染第2波への警戒も地合いを弱くした。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は8セント(0.2%)安の1バレル=36.26ドル。週間では7週間ぶりに下げ、8.3%安。ロンドンICEの北海ブレント8月限は前日比18セント高い38.73ドル。

  ニューヨーク金先物相場は小反落。ドル指数が上げに転じたことを嫌気し、売りが優勢になった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.1%安の1オンス=1737.30ドルで終了。週間では4週ぶりに上げた。

原題:Stocks Rebound as Dip-Buying Offsets Virus Concern: Markets Wrap(抜粋)

Treasuries Curve Steepens, Pivots Around Belly; Volumes Subdued(抜粋)

Dollar Heads for Weekly Gain Amid Higher U.S Yields: Inside G-10(抜粋)

Oil’s Weekly Winning Streak Ends With Demand Recovery Shaky(抜粋)

Gold Heads for Weekly Advance on Growth Fears, Virus Resurgence(抜粋)

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