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債券は下落、リスク選好で売り優勢-あすの30年入札への警戒感も重し

更新日時

債券相場は下落。国内株式相場の上昇やドル高・円安の進行によるリスク選好に加えて、あす実施の30年利付国債入札への警戒感から売りが優勢となった。

  • 新発10年債利回りは前週末比2ベーシスポイント(bp)高い0.04%
  • 新発20年債利回りは一時2bp高い0.44%、新発30年債利回りは0.5bp高い0.625%
  • 長期国債先物9月物の終値は21銭安の151円75銭。午後に一段安となり、取引終了前に151円74銭まで下落
30年債と10年債の利回りスプレッド推移

市場関係者の見方

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

  • 外部環境は日替わりで明確に方向が定まっていないが、取りあえずきょうの段階では日本株の強さや円安でリスクオンの流れ
  • あすには30年債入札も控えて上値が抑えられている
  • 30年債入札は順調に近い結果が見込まれるものの、その後も入札を控えて引き続き増発への警戒感があるため、利回り低下が進んでいくという環境ではない

日銀オペ

  • 対象は残存期間5年超10年以下
  • 買い入れ額は4200億円と、前回の4000億円から増額
  • 応札倍率は1.97倍、前回は2.52倍
  • 岡三証の鈴木氏
    • 買い入れ額はほぼ予想通りで、増発分はある程度日銀が抑える姿勢示している
    • 応札倍率は前回から低下したが2倍に近い水準で、落札利回りも市場実勢程度となり、特に需給の引き締まりが意識されるような内容ではない
  • 備考:過去の日銀オペの結果一覧

背景

  • 米株先物や中国株の上昇を背景に東京株式相場は続伸。日経平均株価の終値は407円96銭高の2万2714円44銭
  • 外国為替市場ではドル・円相場が一時1ドル=107円77銭まで円安進行
  • 財務省は7日に30年利付国債入札を実施する予定

新発国債利回り(午後3時時点)

2年債5年債10年債20年債30年債40年債
-0.140%-0.095%0.040%0.435%0.625%0.660%
前週末比+0.5bp+1.0bp+2.0bp+1.5bp+0.5bp+0.5bp
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