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8月25日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎米国市況:S&P500また最高値更新、米国債は続落-緩和期待

  25日の米国株式相場では、S&P500種株価指数が3営業日連続で過去最高値を更新した。新型コロナウイルスによる打撃からの回復過程にある米経済を、米連邦準備制度理事会(FRB)が引き続き緩和策で支援すると投資家は当てにしている。

  • 米国株、S&P500種とナスダックが最高値更新-ダウ平均は小反落
  • 米国債は続落、2年債入札の好調などで下げ幅縮小
  • NY外為、ドルが下落-予想上回る米統計や米中懸念の緩和で
  • NY原油は5カ月ぶり高値、ハリケーンがメキシコ湾接近
  • NY金先物は続落、米住宅指標の好調などで

  ナスダック総合指数も過去最高値を更新。フェイスブックは同社プラットフォーム上でのショッピング機能を強化する複数のツールを披露し、株価が上昇した。ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに下落した。

  S&P500種は前日比12.34(0.4%)上昇の3443.62。ダウ工業株30種平均は60.02ドル(0.2%)安い28248.44ドル。ナスダック総合指数は0.8%上昇した。

  グレンミード・トラストの投資戦略担当者、マイケル・レイノルズ氏は「この2カ月ほどのリスク・オン取引には、目を見張るものがある」と指摘。「きょうは過去最高値付近でじっとしている良好な1日のようだった」と話した。

  外国為替市場では、ドルが主要10通貨の大半に対して下落。製造業、および住宅関連の経済統計が予想より強い内容となったほか、米中の貿易関係に進展が見られたことからリスク資産への需要が高まった。円は安い。

  • ニューヨーク時間午後5時過ぎ現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は、0.3%低下
  • ユーロは対ドルで0.4%上昇の1ユーロ=1.1835ドル
  • ドルは対円で続伸し、0.4%高の1ドル=106円39銭。106円58銭まで上昇
    • トレーダーによれば、原油価格と利回りの上昇に伴い、ショートカバーとクロス関連の買いが入った
    • テクニカルな節目の106円50銭を前に上昇は失速する場面も。この水準にはリテール投資家の売りが並んでいるとトレーダー
    • オプション市場では円とスイス・フランでリスクリバーサルが上昇。27日のパウエルFRB議長の講演と28日の安倍晋三首相の記者会見を控え、逃避のコールに需要

  米国債相場は続落。過去最大規模の2年債入札が強い需要を集め、過去最低の落札利回りとなったこともあり、午後の取引では下げ幅を縮める展開。10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上昇の0.68%。

  ニューヨーク原油先物相場は続伸。ハリケーン「ローラ」のメキシコ湾接近に伴い製油施設の一部が稼働停止となる中、3月上旬以来の高値に上昇した。ローラはカテゴリー3のハリケーンとして、26日遅くか27日早朝にテキサス、ルイジアナ両州の沿岸部に上陸すると予想されている。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物10月限は73セント(1.7%)高の1バレル=43.35ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は73セント高の45.86ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続落。7月に米新築住宅販売が急増したことや米中が第1段階の貿易合意に関して進展を確認したことが材料視され、下げに転じた。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.8%安の1オンス=1923.10ドルで終了。

原題:Stocks Notch Record Highs; Treasury Yields Climb: Markets Wrap(抜粋)

Dollar, Yen Decline With Havens; Pound Rebounds: Inside G-10(抜粋)

Treasuries Bear-Steepen, End Off Lows Amid Corporate Bond Sales(抜粋)

Oil, Gasoline Climb to Five-Month Highs With Hurricane Nearing(抜粋)

PRECIOUS: Gold Falls as U.S. Data Outweighs Inflation Concerns(抜粋)

◎欧州市況:株下落、米消費者信頼感の低下に反応-イタリア債下落

  25日の欧州株は午後に入り上げを消した。エネルギーや鉱業が安い。米国で発表された8月の消費者信頼感指数が落ち込み、市場に失望感が広がった。

  ストックス欧州600指数は0.3%安で取引を終了。一時は0.9%高まで上昇していた。米中両国の高官が第1段階の貿易合意を巡り電話会議を行い、双方が進展を確認しつつ合意の成功に向けてコミットしていると説明したことが好感された。石油株と鉱業株はいずれも1.3%を超える値下がり。一方、旅行・娯楽銘柄は業種別19指数の中で最も上昇した。

  欧州債はイタリア債が下落。利回り曲線はベアスティープ化が拡大した。ユーロ圏国債は全般的に軟調だったが、イタリア債は週内の国債入札が意識され、いっそう大きく下げた。

  イタリア10年債利回りは一時10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して1.05%と、8月3日以来の高水準を付けた。30年債利回りは一時、11bp上昇し、2%をわずかに下回る水準に上昇した。

  ドイツ債と英国債も下落。10年債利回りはそれぞれ7bpと6bp上昇した。両国は26日に国債入札を実施、フィンランドもシンジケート団を通じて国債を発行する。

  ドイツ10年債利回りは7bp上げてマイナス0.42%。フランス10年債利回りは6bp上げてマイナス0.13%。イタリア10年債利回りは9bp高い1.03%。

原題:Euro-Area Bonds Fall Ahead of Debt Sales; End-of-Day Curves(抜粋)、European Gains Fizzle Out After Weak U.S. Data on Volatile Day(抜粋)

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