コンテンツにスキップする
Subscriber Only

【新型コロナ】ワクチン普及時期の予測まちまち、抗体薬試験で好結果

新型コロナウイルス感染症(COVID19)のワクチンが米国民の間で広く行き渡る時期に関し、米国の公衆衛生当局者がまちまちな見解を示した。米厚生省幹部のポール・マンゴー氏はインタビューで、来年4月よりも前に全ての米国民に行き渡ることが可能になりそうだと語った。一方、米疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長はそれほど楽観しておらず、来年「第2四半期の終盤か第3四半期」がめどだと、上院歳出委員会での公聴会で述べた。

  英アストラゼネカとオックスフォード大学が開発しているCOVID19ワクチン候補は、米国での臨床試験が中断したままだ。ただ同大学は、治験中断の原因となった参加者の症状はワクチン候補と無関係だった可能性が考えられるとの見解を示した。

治験者症状、新型コロナワクチンと無関係の公算-オックスフォード大

  米イーライリリーはCOVID19に対する中和抗体治療薬候補「LY-CoV555」の第2相臨床試験で、3つの異なる投与量のうち1つでウイルス量の低下が見られたとする暫定分析を発表した。

イーライリリー株上昇、新型コロナ抗体薬の中用量投与が主要項目達成

  経済協力開発機構(OECD)は2020年の世界経済が従来の予想ほど急激に落ち込まない見通しを示した。新型コロナ感染対策のロックダウン(都市封鎖)の終了後に経済活動が持ち直したのを受け、20年の予測を上方修正した。

  米ジョンズ・ホプキンス大学の集計データによれば、世界の新型コロナ感染者数は2960万人を上回り、死者数は93万6000人を超えた。

  ハンガリーは新型コロナの感染防止のため社会的距離ルールを強化する。映画館や劇場、医療施設、顧客との対面機会が多い職場でのマスク着用義務付けなどで対応する。オルバン首相によると、現在の感染拡大は12月か来年1月までピークに達しない可能性がある。

  英航空大手のブリティッシュ・エアウェイズ(BA)は、新型コロナ感染拡大の影響で失う人員数を最大1万人と見込んでいる。クルーズCEOが英下院運輸委員会で証言したところによると、11日までに7200人が退職した。一方、ドイツのルフトハンザ航空は航空需要の回復が見込めないとして、従来計画を上回る人員および機体の削減に備えている。

コロナ禍でBAは1万人削減を想定、ルフトハンザはリストラ拡大へ

  ロシアは同国製のCOVID19ワクチン「スプートニクV」の1億回分をインドに販売することに合意した。政府系ファンドのロシア直接投資基金(RDIF)がインドの医薬品大手ドクター・レディーズ・ラボラトリーズと協力し、臨床試験とワクチン配布を行う予定。

  中国では一般人向けにCOVID19ワクチン接種の準備が早ければ11月もしくは12月に整うと疾病予防コントロールセンターの専門家、武桂珍氏が国営テレビのインタビューで述べた。同氏自身も4月にワクチン接種を受け、「何の異常も」感じていないと語った。

中国の新型コロナワクチン接種、11月にも準備整う-専門家の武桂珍氏

関連記事

原題:Vaccine Preparation Underway; Big Ten Football: Virus Update(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE