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9月25日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎米国市況:株は続伸、押し目買い優勢-ドル指数は週間ベースで上昇

  25日の米株式相場は続伸。米追加景気対策の見通し不透明で序盤は下げたが、その後押し目買いが優勢となった。米国債は小幅高。

  • 米国株は続伸、押し目買い優勢-S&P500は4週続落
  • 米国債は小幅高、10年債利回り0.65%
  • ドル指数、週間ベースで4月以来の大幅上昇-ユーロは安い
  • NY原油は小反落、週間では約2%安-ウイルス感染の影響を警戒
  • NY金は反落、ドル上昇で逃避先としての妙味が低下

  テクノロジー株がS&P500種株価指数の上昇をけん引し、ナスダック100指数も2.3%上昇と好調。不動産や資本財・サービス、一般消費財・サービスといった銘柄も買われた。個別ではボーイングが急伸。米規制当局が運航停止中の737MAXの試験飛行を予定していることが、関係者の情報で明らかになった。バークレイズの投資判断引き上げで、カーニバルやロイヤル・カリビアン・クルーズといったクルーズ株も上昇した。ただS&P500種は週間ベースでは下げ、4週続落となった。

  S&P500種は前日比1.6%高の3298.46。ダウ工業株30種平均は358.52ドル(1.3%)高の27173.96ドル。ナスダック総合指数は2.3%上昇。ニューヨーク時間午後4時16分現在、米10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.65%。

  世界で新型コロナウイルスの感染は広がり、米国では追加財政支援はまとまらず、経済の回復ペースが衰える兆候は増えている。巨額の現金を保有し、危機下で何度も試された企業に投資家の関心が戻った。

  モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントのシニアポートフォリオマネジャー、アンドルー・スリモン氏は「景気対策やワクチンの実現に確信が持てない場合、大型ハイテク銘柄を盾に身を潜めることに勝る手段はない。こうした企業は閉鎖された経済でうまく機能するからだ」と指摘した。 

  外国為替市場ではドルが主要10通貨の大半に対し上昇。ショートカバーが入った。欧州での新型コロナウイルス感染再拡大を背景に、ユーロは下落した。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%上昇。週間ベースでは4月以来の大幅上昇となった。ドルは対円で0.2%高の1ドル=105円57銭。ユーロは対ドルで0.4%安の1ユーロ=1.1627ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は小反落。週間ベースでは2.1%下げた。新型コロナの感染再拡大で行動制限の強化が広がり、原油需要をさらに押し下げると警戒されている。イラクの輸出急増が報告されるなど、供給増加も市場を神経質にしている。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限は、前日比6セント(0.2%)安の1バレル=40.25ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント11月限は、2セント下げて41.92ドル。週間では2.9%下落した。

  金は反落。スポット価格は週間ベースで、新型コロナのパニックで市場が動揺した3月以来の大幅下落。世界経済の先行き不安でドルが上昇し、逃避先としての金の妙味が低下した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比10.60ドル(0.6%)下げて1オンス=1866.30ドルで終了した。

原題:Stocks Rally as Dip Buying Intensifies After Rout: Markets Wrap(抜粋)

USD Has Best Week Since April as Euro Extends Drop: Inside G-10(抜粋)

Oil Posts Weekly Loss Amid Renewed Concerns Over Virus Surge(抜粋)

Precious Metals Set for Worst Week Since March on Rising Dollar(抜粋)

◎欧州市況:株下落、週間で6月半ば以来の大幅安-ドイツ債が上昇

  25日の欧州株は下落。週間ベースでは6月半ば以来の大幅安となった。新型コロナウイルスの感染再拡大が域内の景気回復を損ねるとの懸念が強まっている。銀行株は最安値に下落した。

  ストックス欧州600指数は0.1%安。同指数採用の銀行株で構成される指数は7日続落し、1991年の算出開始以来の最低となった。新型コロナ対策に関連したロックダウン(都市封鎖)への懸念や低金利、不良債権などが売りを招いた。

  ストックス600指数は週間ベースで3.6%下落。英国やフランスなど各国が感染対策を強化しており、かつて感染拡大が特に深刻だったスペインのマドリードでは入院患者が再び増加している。

  欧州債ではドイツ債が上昇。安全逃避の需要が高まった。イタリア債はほぼ変わらず。英国債は続伸した。欧州連合(EU)離脱合意の一部を一方的に変更しようとする英国に対し、EUは月末までの取り下げを求めている。

  ドイツ債の利回り曲線はブルフラット化。イタリア債とのイールドスプレッドは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大して142bpとなった。

  英国債の利回り曲線は一段とブルフラット化。10年債と30年債の利回り差は縮小し、8月13日以来の小幅。

  ドイツ10年債利回りは3bp低下のマイナス0.53%、フランス10年債利回りも3bp下げてマイナス0.25%、イタリア10年債利回りは0.89%で変わらず。

原題:Bunds Rise on Haven Demand; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

European Stocks Deepen Weekly Drop as Banks Slump to Record Low(抜粋)

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