中国恒大のリスク封じ込め、劉鶴副首相ら当局幹部が検討-関係者
Bloomberg News-
中国恒大は銀行やシャドーバンキング、個人などから複雑な借り入れ
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流動性危機の懸念高まる、一部投資家は資金返還期日の延期に合意
中国金融当局の幹部らは、中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ・グループ)が引き起こし得るリスクについて分析を進めている。事情に詳しい関係者が明らかにした。不動産開発会社として世界最大の債務を抱える同社は、流動性危機に陥るとの懸念が投資家の間で高まっている。
関係者によると、中国国務院(政府)と、劉鶴副首相を筆頭とする国務院金融安定発展委員会(金融委)は中国恒大に政府が介入するか議論したが、決定は下していない。一部の当局者は、国有企業に同社株を取得するよう指示したり、同社が提案する電気自動車部門の上場を認めたりすることによって支援する選択肢を検討していると、関係者は語った。
政府内の議論は、中国恒大の債務問題が政府高官の警戒を呼んでいる状況を浮き彫りにする。同社は銀行、シャドーバンキング(影の銀行)、全国の個人投資家に880億ドル(約9兆2950億円)の債務を負うなど、貸借関係が複雑に広がる。さらに世界の債券投資家から350億ドルの資金を調達しているほか、未完成物件の頭金を200万余りの購入予定者が払い込み済みだ。
中国恒大は29日、流動性懸念の主因だった近く訪れる資金返還の期日について、一部の投資家が延期に同意したと発表した。この背景に当局の関与があったのかどうかは不明だ。
中国恒大と国務院の報道担当はコメントの要請に今のところ応じていない。
原題:
China Is Said to Mull Ways to Contain Evergrande Risks (1)(抜粋)
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