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ECBは目標上回るインフレの容認を検討へ-ラガルド総裁

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は30日、インフレ率が一時的に目標を上回ることを容認する戦略は検討に値するとの考えを示した。

  同総裁はフランクフルトでの会議で、インフレ率がある程度の期間中銀の目標を下回った場合にそれを埋め合わせる政策について、戦略検証の一環として「検討してもよい」と述べた。

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  「信頼できるものであれば、そのような戦略は中銀が下限制約に直面している時に金融政策が経済を安定させる力を強めるだろう。目標を上回るインフレ率を容認するという約束はインフレ期待を高め実質金利を下げるからだ」と解説した。

  一方、ドイツ連邦銀行のワイトマン総裁は同じイベントで、ECBの戦略変更には慎重であるよう呼び掛け、「使命を幅広く解釈すればするほど、政治に巻き込まれ多過ぎる任務で過度な負担を強いられるリスクが高まる」と述べた。 

  ラガルド総裁は近い将来の金融政策見通しには言及しなかったが、市場ベースの長期的インフレ期待の安定は「弱まった」可能性があると述べた。

  インフレ率は今後数カ月に低下するだろうと認めたものの、2021年序盤には再び上向くとの見通しを示した。

  弱いインフレ見通しは追加金融緩和の主張を勢い付かせる可能性がある。パネッタ理事は過度の金融緩和によるリスクは不足する場合に比べ小さいと論じ、デコス・スペイン中銀総裁も物価圧力の弱さは「気を緩める余地がない」ことを示していると述べている。

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原題:ECB to Consider Allowing Inflation Overshoot, Lagarde Says (1)(抜粋)

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