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ファーウェイ、中国の5G整備向け半導体を制裁前に急ぎ備蓄-関係者

  • 半導体受託生産のTSMC、ファーウェイ向けに19年後半から増産
  • ファーウェイ、通信業者に在庫十分と通知-21年末までの供給分確保

中国の華為技術(ファーウェイ)は、トランプ米政権の制裁前に無線周波数チップを密かに急ピッチで備蓄していた。中国の通信事業者が1700億ドル(約17兆8000億円)を投じる第5世代移動通信(5G)技術の導入に合わせ、少なくとも2021年末までの供給分を確保した。

  事情に詳しい関係者によれば、半導体受託生産でファーウェイと提携する台湾積体電路製造(TSMC)は、2019年後半にファーウェイの7ナノメートル通信チップ「天罡」の増産を始めた。天罡は5G基地局にとって最も重要な部品。

  米国による先月の供給禁止期限までにTSMCがファーウェイの注文で出荷したチップは最終的に200万個を超えたと、関係者の1人が明らかにした。この関係者は内部事情を話しているとして匿名を条件に述べた。注文の多さを受けてTSMC幹部らは一時、世界需要を読み間違えたのかと思っていたという。

  ファーウェイとTSMCの担当者はコメントを避けた。

  関係者によれば、ファーウェイは中国の通信事業者に対し、米国の制裁措置があっても2021年及びそれ以降の基地局建設に必要な部品の在庫は十分にあると通知した。

  ただ、在庫がどれほどもつかは不透明だ。ファーウェイの郭平輪番会長は先月、通信機器事業の在庫は「十分」と主張したが、スマートフォン向け半導体の供給元を探していると述べた。

The Huawei Barometer

Policy on use of equipment from China's Huawei in 5G mobile networks

Note: As of Oct. 2020.

原題:Huawei Outhustles Trump by Stockpiling Chips Needed for China 5G(抜粋)

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