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ECBは追加の金融緩和準備の公算-新型コロナ再拡大で景気回復頓挫

  • エコノミストは12月のPEPP5000億ユーロ拡大を予測-調査
  • 来週は政策据え置きを決定か-総裁が会見で追加緩和示唆との予想も

新型コロナウイルス感染の再拡大とそれに伴う制限措置による景気悪化を受け、欧州中央銀行(ECB)は年内に金融緩和を拡大すると、ブルームバーグの調査に答えたエコノミストらが予想した。

  回答者は1兆3500億ユーロ(約167兆円)のパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模が5000億ユーロ拡大されると予測。大半のエコノミストは12月の行動の可能性が高いとみており、ECBがPEPPの期間も6カ月延長し2021年末までとすることを想定している。

  29日には政策据え置きを発表するとみられているが、一部アナリストはラガルド総裁が会見で追加緩和を示唆するとみている。

  ユーロ圏各国政府は旅行制限やレストラン閉鎖、夜間外出禁止などの措置を余儀なくされ、景気回復はすでに失速しつつある。ラガルド総裁は新型コロナ感染が予想より早く再燃したとし、景気見通しへの明白な脅威だと述べていた。

  ただ、PEPPの資金枠はまだ半分も活用されておらず、ECBが急ぐ必要はない。12月には2023年を含む最新の経済予測も明らかになる。

  デカバンクのエコノミスト、クリスティアン・テートマン氏は「ECBは追加緩和を準備していることを確認するだろうが、決定はまだ必要でない」とし、「12月への準備で、焦点は景気見通しと政策パッケージの設計だ」と述べた。

Bond Buying

ECB is seen boosting PEPP by another 500 billion euros in December

Source: ECB, Bloomberg survey of economists conducted Oct. 16-22

Subdued Inflation

Euro-area price growth is expected to remain below ECB's goal in 2023

Source: Eurostat, ECB, Bloomberg survey of economists conducted Oct. 16-22

原題:
ECB Seen Preparing More Aid as Spreading Virus Derails Economy(抜粋)

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