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TOPIX約9カ月ぶり高値、バイデン氏勝利や米指標改善-広く上げ

更新日時
  • バイデン氏が米大統領選の勝利宣言、米株先物は上昇
  • 米雇用者数は市場予想を上回る、ホンダなど輸送用機器の上げ顕著

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9日の東京株式相場は大幅高となり5日続伸し、TOPIXは約9カ月ぶり高値。バイデン氏の米大統領選勝利宣言や同国の雇用改善などから景気の不透明感が和らぎ、自動車や電機など輸出関連、非鉄金属など素材といった景気敏感株中心に広く買われた。

  • TOPIXの終値は前営業日比23.41ポイント(1.4%)高の1681.90
    • 2月17日以来の高値
  • 日経平均株価は514円61銭(2.1%)高の2万4839円84銭
    • 1991年11月以来の高値

〈きょうのポイント〉

  • バイデン氏が米大統領選の勝利宣言、団結約束-トランプ氏敗北認めず
  • 10月の米雇用者数は63.8万人増、予想上回る-失業率1ポイント低下

  BNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパンの王子田賢史日本株式運用部長は「大統領選まで投資家はキャッシュポジションを高め、リスク回避的になっていた」とした上で、「政治イベントを通過したことで不透明感が払しょくされ、良好なファンダメンタルズへと投資家の目が向かっている」と述べた。

  バイデン氏の勝利宣言を受け、アジア時間9日の米株先物は大幅高。東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「バイデン氏勝利は株価にはプラスとマイナスの両面あるが、少なくとも大統領選長期化の可能性が低くなっていることは株価にプラス」と評価。米景気についても「財政の崖による影響で10月の景気は弱くなると市場はみていたが、実際は堅調でサプライズが出ている」と言う。

  この日はホンダなど好決算銘柄の株価上昇が貢献し、TOPIXは約9カ月ぶりの高値になった。日経平均は心理的節目の2万5000円に迫る場面があった。「米景気指標は改善し、国内決算は圧倒的に上振れが多い。再来期まで考慮すれば、現在の政策環境下でバリュエーション的には日経平均2万6000円台まで許容できる」と、BNYメロンの王子田氏はみていた。

  • 東証33業種では非鉄金属や精密機器、情報・通信、海運、輸送用機器、サービス、機械が上昇
  • 空運や医薬品、鉱業、陸運は下落
約9カ月ぶりの高値
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