バー米司法長官、不正投票との主張巡り調査認める-大統領選絡み
Chris Strohm
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不正投票が結果に影響したとの結論を示唆するものではないとバー氏
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トランプ大統領や政権当局者の指示は受けていないと司法省
バー米司法長官は9日夜、大統領選挙で不正行為があった可能性を巡り司法省当局者が調査を開始することを認めた。ただ、決定的な証拠はないとしている。
バー長官は部下や全米の連邦検事に「管轄区域における選挙結果の認定に先立ち、投票や集計作業に不正行為があったとする実体を伴った申し立てを特定のケースで調査」することを認めるメモを送った。
長官は「重大な申し立ては細心の注意をもって取り扱うべきだが、臆測に基づく非現実的であり得ないような主張を調査開始の根拠とすべきではない」と指摘した。
その上で、「不正投票が選挙結果に影響を与えたと司法省が結論付けていることを示唆するものと受け止められるべきではない」と強調した。
メモの公表後、司法省で選挙犯罪捜査を統括していたリチャード・ピルガー氏が9日夜に辞任した。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が報じたこの内容は、同氏の電子メールで確認された。
ピルガー氏は同メールで、辞任理由にバー長官の方針を挙げ、「選挙結果が認定される前の期間は不正投票捜査で介入はしないという40年に及ぶ方針があった。それを破棄するものだ」と指摘した。
司法省当局者はバー長官の今回の行動について、共和党議員の一部からは介入を促す声があったが、トランプ大統領やホワイトハウス当局者の指示を受けたものではないと説明した。
原題:Barr Allows Voting Probes But Warns Against ‘Far-Fetched’ Claims(抜粋)
(第5-6段落に不正投票捜査責任者の辞任を加えて更新します)
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