TOPIX反落、新型コロナ感染や短期過熱を警戒-陸運など内需安い
長谷川敏郎
更新日時
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コロナ対策で米NY州のバーが時短営業へ、東京都で317人感染
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アジア時間の米株先物は下げ拡大、直近上昇業種の下げ目立つ
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12日の東京株式相場はTOPIXが8日ぶり反落。新型コロナウイルスの国内外での感染拡大から業績の先行き不透明感が高まり、直近上昇の目立った陸運や不動産、金融など内需関連中心に売られた。
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〈きょうのポイント〉
三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは「米大統領選が終わって政治的な不透明感が払しょくされたこととワクチンの開発進展から地合いは強いという印象」だと前置きした上で、ワクチンについては「実用化までは相当まだ時間がかかると思う。それまでに感染が広がってしまうリスクは高い」と述べた。
連騰が長期化する中でアジア時間12日の米株先物も軟調に推移し、東証1部は値下がり銘柄が優勢となった。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは「株価の上昇スピードは驚くほど速く、スピード調整がどこかで入っても不思議ではない」と話す。東証33業種で前日までの7連騰期間中の上昇率上位は不動産、鉄鋼、陸運、保険、非鉄金属、鉱業、医薬品、その他金融、証券・商品先物取引で、きょうの下落率上位と重なる業種が多かった。
もっとも、コロナ感染拡大で恩恵を受ける業種は堅調で、日経平均は8連騰と昨年9月以来の連騰記録。バリュー(割安株)人気の反動もみられた。野村証の若生氏は「テクノロジー株は業績も上方修正されるなど良好なため、株価が下がった場面では買いも入りやすい。テクノロジー株優勢という相場全体の流れは変わっていない」とみていた。
- 東証33業種では不動産や保険、空運、その他金融、鉄鋼、証券・商品先物取引、鉱業、非鉄金属が下落
- 情報・通信や精密機器、機械、食品、電機は上昇
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