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米消費者物価指数、前月比変わらず-予想下回り5カ月ぶりの弱さ

更新日時

10月の米消費者物価指数(CPI)は前月比変わらず。市場では小幅な伸びが予想されていた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が続く中、インフレは抑制されていることが示唆された。

キーポイント
  • 総合CPIは前月比変わらず-上昇しなかったのは5カ月ぶり
    • ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は0.1%上昇
    • 前月は0.2%上昇
    • 前年同月比では1.2%上昇(前月1.4%上昇)
  • 変動の大きいエネルギーと食品を除くコアCPIも前月比変わらず
    • 市場予想中央値は0.2%上昇
    • 前月は0.2%上昇
    • 前年同月比では1.6%上昇

Cooling Off

U.S. core inflation and the headline gauge were unchanged in October

Source: Bureau of Labor Statistics

  今回の統計の内容は強弱まちまちで、航空運賃や新車の価格が上昇した一方、ガソリンや医療、衣服のコストが下落した。食料品のコストが安定化したほか、外食の動きが続いたため、食品価格は6月以来の高い伸びを示した。

  パンテオン・マクロエコノミクスのチーフエコノミスト、イアン・シェファードソン氏は「パンデミックが終息するまで、コアインフレが回復する可能性は低い。その段階になれば、需要の波が訪れると当社では予想している。事業再開したサービスセクターと、消費機会を奪われ貯蓄が膨らんだ家計部門が合わさり、マージンの急拡大につながる可能性がある」と指摘した。

  ガソリンと燃料油のコストは前月比で低下したものの、エネルギー価格全体は0.1%上昇。電力コストが2014年5月以来の大幅な伸びとなった。医療費は0.3%低下と、1971年以来で最大の下げ。

  住居費は3カ月連続で0.1%上昇。自宅を離れた宿泊の指数は3.2%低下した。新車価格が上昇した一方、中古車は0.1%低下。中古車価格は前月までの3カ月にいずれも堅調に上昇し、CPI全体の押し上げに寄与していた。

  統計の詳細は表をご覧ください。

原題:U.S. Inflation Tamer Than Forecast Amid Mixed Consumer Demand(抜粋)

(統計の詳細を追加し、更新します)
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