【欧州市況】株は下落、ヘルスケア安い-ドイツとイタリア債は小幅高
Kit Rees17日の欧州株は下落。ヘルスケア関連株が特に売られた。約9カ月ぶりの高値に押し上げたこれまでの株高を、見直す動きが広がった。
ストックス欧州600指数は0.2%下落。製薬や旅行・娯楽関連株が下げた一方で、保険や自動車株は上昇。輸出企業の構成比率が高い株価指数FTSE100指数は0.9%安。
米ファイザーがドイツのビオンテックと開発する新型コロナウイルスのワクチン候補で、先週に進展が明らかになったほか、16日には米モデルナの臨床試験で高い有効性が発表された。これらを背景に欧州株は上昇していたが、ここに来て勢いが止まった。
欧州債ではドイツ債が上げ幅を縮小。米住宅建設業者のセンチメントを測る指数が11月に再び過去最高を更新したことが影響し、株式相場が下げ渋ったことを反映した。
イタリア債は上昇。同国の銀行株も高い。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が支援を提供する上で条件付き長期リファイナンシングオペ(TLTRO)は効率的だと述べたことから、12月にECBがより低金利の融資策を発表するとの見方が強まった。
イタリア債とドイツ債のイールドスプレッドは、120ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)で変わらず。ポルトガルの10年債利回りは過去最低の0.044%に下げた。
ドイツ債と英国債はブルフラット化した。
ドイツ10年債利回りは2bp下げてマイナス0.56%。フランス10年債利回りは2bp低下してマイナス0.33%。イタリア10年債利回りは2bp低下の0.64%。
原題:Bunds, Italian Bonds Edge Higher: End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)
European Stocks Snap Rally With Spanish Bank Dealmaking in Focus(抜粋)