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米個人消費は10月に増加も、所得は減少-感染再拡大で不透明

米国では個人消費支出(PCE)が10月に市場予想を上回る伸びとなった。一方で所得は予想以上に減少。新型コロナウイルスの感染が急拡大し、政府による追加支援も得られない中、経済をけん引する消費者の懐事情が厳しくなっている可能性が示唆された。

キーポイント

  • 個人消費支出は前月比0.5%増
    • ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は0.4%増
    • 9月は1.2%増
  • 個人所得は0.7%減-市場予想は0.1%減
    • 連邦政府による失業保険追加給付の失効が影響した部分が大きい
Americans' incomes fell more than forecast in October, while spending was muted

  貯蓄率は6カ月連続で低下し13.6%。新型コロナ感染拡大前の水準と比較すれば、なお高い水準にある。4月には政府の給付金を背景に過去最高に上昇していた。

  このところの感染急拡大で今後は特にサービス面の支出が落ち込む可能性があるほか、一部の州で事業活動への新たな制限措置が広がる影響で、さらに雇用が失われる恐れもある。

  また議会が行動しない場合、パンデミック(世界的大流行)に対応した2つの失業保険給付プログラムは12月末に失効し、推定1200万人が影響を受ける見通しだ。

  10月のインフレ調整後の実質PCEは0.5%増加。9月は1.1%増だった。

  賃金・給与は0.7%増加。雇用が予想より力強かったことを反映している。

  金融当局が公式にインフレ目標の基準としているPCE総合価格指数は、前年比で1.2%上昇。食品とエネルギーを除くコア価格指数は同1.4%上昇した。

  統計の詳細は表をご覧ください。

原題:U.S. Consumer Spending Rose in October While Incomes Declined(抜粋)

(統計の詳細を加え、更新します)
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