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ネットフリックス、ロアルド・ダール作品買収で合意近づく-関係者

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Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

動画配信サービスの米ネットフリックスは、「チャーリーとチョコレート工場」などで知られる英国の小説家、故ロアルド・ダール氏の作品を買収する方向で交渉中だ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。世界で2億部以上売り上げているダール氏の作品全てを買う可能性もある。

  協議は部外秘だとして関係者が匿名を条件に話したところでは、数日中に合意発表に至る可能性がある。ネットフリックスは既にロアルド・ダール・ストーリー社と3年前にダール氏の作品を原作としてアニメ番組を制作する契約を結んでいる。

  ネットフリックスによる買収は珍しく、同社が過去10年に実施したのは10件未満。今回の交渉がまとまれば、同社としては最大の買収案件となる。ネットフリックスは通常、加入者を引き付け続ける上で必要な番組を供給できる大手映画会社やテレビ制作会社と提携する。しかし、ダール氏の作品を買収すれば、児童書などを中心に子どもも大人も魅了する著名作家の作品を囲い込み、映画化やテレビ番組化できる膨大な素材を手にできる千載一遇の機会となる。

  ダール氏の作品全体の価格が高額になることは必至だ。ネットフリックスによるロアルド・ダール・ストーリー社との3年前の契約は、子どもや家族向け番組用としては過去最大級の取引だと当時報じられており、関連番組の総制作予算は5億-10億ドル(現行レートで約548億-1095億円)に上る可能性があるとされていた。

  ダール家に電子メールでコメントを求めたが、現時点で返答はない。ダール氏は1990年に74歳で死去した。

原題:
Netflix Is Said to Be Nearing Deal to Buy Roald Dahl Catalog(抜粋)

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