愛知大学野球春季リーグ戦が史上初の中止 連盟理事長「断腸の思い。ただ、命と健康が最優先なので…」
2020年5月13日 22時05分
愛知大学野球連盟は13日、開催を延期していた春季リーグ戦(中日スポーツ後援)を中止すると発表した。新型コロナウイルスの影響で、全日本大学選手権の中止が12日に決まったことを受け、リーグ戦中止を決めた。連盟では、大学選手権の開催可否を中止の判断基準の一つとしていた。
愛知大学野球連盟によると、リーグ戦の中止は史上初。春季リーグ戦は入れ替え戦も含めて、1~3部の全試合が中止となる。新井野洋一理事長は「断腸の思い。ただ、命と健康が最優先なので…」と胸の内を語った。
12日に決まった全日本大学選手権の中止を受けての決定だった。2日に開いた同連盟の常任理事会(メール会議)で、リーグ戦を中止にする場合の4つの判断基準を確認。そのうちの一つに、「全日本大学野球選手権の中止」があった。
「感染予防をしながら、試合をするのは難しい。準備ができない」と新井野理事長。中部大の堀田崇夫監督は「誰のせいでもない。受け入れる以外ない」と話した。
当初の開幕予定は4月4日だった。だが、ウイルスの感染拡大の影響で同25日以降に延期し、試合方式も従来の2戦先勝方式ではなく、勝率制で行うことを決めた。それでも、4月に入っても収束時期が見えないことから、5月23日以降の開幕に再変更し、野球部の活動自粛も勧告。その後も好転の兆しが見えず、今月2日の常任理事会で、開幕予定を白紙に戻すことを決めていた。
新井野理事長は、リーグ戦開催のための日程プランを16案も作成したという。だが、「大学の授業との兼ね合いで、(現実化は)難しかった」と振り返った。4年生の中には、春季リーグ戦を最後に引退する選手も多いという。「4年生は残念な思いでしょう。できれば、秋まで野球を続けてほしい」と思いやった。
ウイルスが早期収束した場合は、春季リーグ戦の代替となる試合、大会を開催するプランもあるという。8月末には秋季リーグ戦も控える。新井野理事長は「秋季リーグ戦が開催できることを祈りたい。準備を入念にしたい」と前を向いた。
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