映画の中で魅せる無軌道なキャラクターで、多くの映画人から大きな注目を浴びる藤原季節。

 宮沢氷魚とW主演を務める『his』では、ゲイでありながら女性と結婚して子どもにまで恵まれるも、昔の恋人を忘れられない男性を演じる。
 難役に挑んだ藤原季節が破天荒な青春時代を語ってくれた。

アクションスターに憧れるも
運動神経はゼロ

――幼い頃の夢を教えてください。

 大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」を観たことをきっかけに、宮本武蔵になりたいと思いました。その後に、アーノルド・シュワルツェネッガー、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、ジャッキー・チェンといったアクションスターに憧れましたね。とにかく『マトリックス』が好きすぎて、1日1回以上、繰り返し観ていました。

――6歳の頃から剣道を習われた理由は?

 母親が剣道の先生ということもあり、6歳から習っていたのですが、ゲームが好きな内向的な子どもだったので、稽古が本当に嫌でしたね。しかも、運動神経が良くないんです。運動会のリレーの選手に選ばれたことがないし。道場に行くより、学校や地域の図書館で、歴史小説などを読んでいる方が楽しかったんです。

2019.12.20(金)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘
ヘアメイク=山崎惠子