柔道女子代表がアニサキス恐怖体験告白「死ぬかと思った」

 柔道の世界選手権(8~9月、ブダペスト)女子52キロ級代表の角田夏実(24)=了徳寺学園職=が6日、スペインで行われた国際合宿を終えて成田空港に帰国した。4月に左膝を痛めた影響で、現地では3カ月ぶりに乱取り練習を行い、「慣れない外国人相手とやってみて、うまくいったところや失敗したところもあった」と収穫を口にした。

 “泣きっ面に蜂”とはこのことだ。ケガからの回復に努めていた6月、後輩と食事に行った際に激しい腹痛に襲われた。「めちゃくちゃ痛くて、夜も寝られなかった」。痛みがピークを迎えた3日目に救急病院に行ったところ、魚介類に寄生する寄生虫「アニサキス」による食中毒と判明。「イカの刺身やあえ物が当たったんだと思う。一緒に食べた他の人はなんともなかったんですけど…」。苦痛を思い出して表情をこわばらせた。

 これまでも右膝前十字じん帯断裂などの大ケガを乗り越えてきた国内トップ級の女子柔道家をして、「死ぬかと思った。こんなにおなかが痛くなったことはない」と言わしめたアニサキス症の恐怖。「もう今は怖くて生魚は食べられない」と再発防止に細心の注意を払っているという。

 苦難を乗り越えた角田は、2カ月後の大一番に向けて「得意の関節技だけじゃなく、立ち技も増やしたい。いつも後手だったので、今は前に出る柔道を模索している」と課題を見据えた。

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