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ランドコンピュ Research Memo(5):政府系システムのクラウドサービスへの全面移行

2020/1/15 15:05 FISCO
*15:05JST ランドコンピュ Research Memo(5):政府系システムのクラウドサービスへの全面移行 ■ランドコンピュータ<3924>の会社概要 4. クラウドコンピューティングに注力 政府は、2020年秋から4~8年かけて、全省庁のシステムを順次クラウドに全面移行する。2018年6月に、各府省情報化統括責任者(CIO)の連絡会議で、政府情報システムにおけるクラウドサービスの利用に係る基本方針を決定した。政府情報システムは、コスト削減や柔軟なリソースの増減等の観点から、基本方針を「クラウド・バイ・デフォルト原則」、すなわちクラウドサービスの利用を第一候補「クラウドファースト」とする。安全保障の点から、データセンターを国内に設置する会社のサービスを利用する。政府の全面移行により、民間企業のクラウド化を一層後押しする。 クラウドコンピューティング(クラウドシステム)とは、従来は手元のコンピュータで管理・利用していたようなソフトウェアやデータなどを、インターネットなどのネットワークを通じて必要に応じて利用する方式である。そのメリットとして、俊敏性、拡張性、経済性、可用性、省力化、セキュリティ、リスク低減が挙げられる。従来のオンプレミス(自社運用)型では、IT システムを構築するための設置スペースの確保、ハードウェアの購入、アプリケーションソフトの開発・運用、システムの維持管理に要員が必要となる。また、コンピューティング能力も、先を見越して大きめに拡大しなければならない。変化の激しい時代に何年もかけてアプリケーションを開発しても、出来上がったころには状況が変わってしまう。また、システムの維持管理のため、自社に IT 部門を持つ必要がある。一方で、クラウドコンピューティングは費用、知識、技術力、人材などの面で、ユーザの IT システム導入のハードルを下げた。ただし、導入支援をする IT サービスにとってはユーザ層が拡大するが、ユーザの IT リテラシーの不足からシステムに対する要求がコスト面から現実的でない、もしくは要求が定まらず変更が多い、または多くのカスタマイズを必要とするなどが起こりがちになる。そのため、IT サービス会社にとって、業務知識や顧客、特に企業トップに対する交渉力、提案力が重要になる。 調査会社(株)MM総研によると、2018年度の国内クラウドサービス市場規模は、前年度比18.1%増の1兆9,422億円であった。うちプライベートクラウド市場は同18.1%増の1兆3,257億円、IaaS、PaaS、SaaSなどのパブリッククラウドが同34.1%増の6,165億円と急伸しており、企業が主要なシステムやアプリケーション基盤をPaaS・IaaSに移行させる動きが目立った。クラウドサービスの市場規模は、2023年度に4兆4,754億円に達すると予想されている。 代表的なクラウドサービスには、ソフトウェアを提供するSaaS(Software as a Service)、開発環境を提供するPaaS(Platform as a Service)、サーバ(インフラ)を提供するIaaS(Infrastructure as a Service)がある。 IaaSは、仮想化技術を利用してハードウェアリソース(CPU/メモリ/ストレージ)などのITインフラをインターネット経由のオンデマンドで提供するサービスである。トップのAmazon Web Services(AWS)が、日本IaaS市場の約5割弱を占める。Microsoft Azureが約4分の1のシェアを取り、FUJITSU Cloud Services、Google Cloud Platform、IBM Cloudが各10%未満となる。 同社は、パッケージベースSI・サービスを中心に、クラウドコンピューティング・サービスに注力している。将来は、より幅広い業務に「クラウドファースト」を広げる意向である。これまで手掛けた案件としては、Microsoft Azureを利用して、大学向けのBCP(事業継続計画)防災となる災害時発生時の安否情報をクラウド管理するシステムを開発した。これはWebブラウザ上でメールの一括送信や回答状況の分析ができるもので、約2万人という大人数を対象とするも、クラウドサービスを利用することでコスト抑制を図った。季節変動の大きいプール設備管理業務においては、Amazon Web Services上にシステム構築した。夏季のみ稼働するプールの水質を監視するシステムでは、夏季以外の季節ではシステムを動かす必要がないことから、システムを利用した期間のみ費用が発生するクラウドサービスが最適なシステム構成となる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) 《YM》
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