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エヌ・シー・エヌ Research Memo(4):事業部を新設し新規登録工務店の獲得を強化

2020/9/25 15:04 FISCO
*15:04JST エヌ・シー・エヌ Research Memo(4):事業部を新設し新規登録工務店の獲得を強化 ■Withコロナ時代における競争力と営業施策 エヌ・シー・エヌ<7057>は今般の新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、Withコロナ時代における競争力と営業施策を示した。競争力については、「地域密着型の工務店ビジネスモデル」、「Webへの対応力」、「木造非住宅分野の成長を政府が後押し」を挙げている。営業施策については、「新規登録工務店の獲得強化」、「Web・動画によるバーチャルコンテンツの充実」、「SE構法以外の木造ソリューションを新会社で実現」を掲げている。 1. 地域密着型の工務店ビジネスモデル 地域密着型の工務店ビジネスモデルについては、新型コロナウイルス感染防止対策の影響により、都道府県外への移動や住宅総合展示場での営業活動が制限されている現状において、同社の工務店約500社を中心としたSE構法登録施工店ネットワークは、住宅総合展示場に出店する割合が低く、都道府県外への移動を伴わない地域密着型の工務店ネットワークであり、県を跨ぐ移動や住宅総合展示場での営業活動といった制限の影響を受けにくいと考えられる。また、MUJI HOUSEにおいても住宅総合展示場への出店は行っていない。一方で、緊急事態宣言による長期の外出自粛により、家で過ごす時間が増え、質の高い住空間への関心は高まっている。同社は、都道府県外への移動を伴わないWithコロナ時代に適したビジネスモデルとして新規登録工務店の獲得強化を目標として事業部を新設し、登録施工店数を2020年3月期の519社から2021年3月期に562社に増やす計画である。 住宅購入者向けYouTubeチャンネルは田鎖社長自ら出演 2. Webへの対応力 新型コロナウイルス感染症の影響により、従来型の住宅総合展示場での集客が制限されるなか、これまでに培ったWebでの対応力を活かし、非接触型(バーチャルコンテンツ)の工務店支援メニューを拡充する。同社は「重量木骨の家」のブランドサイトを運営しているが、順調に成長しており、注目度・認知度が上昇している。ブランドサイトのセッション数およびブランドサイトのPV数は順調に伸びている。既存アクセス数を活かしながら、ブランドサイトとは別にもう一つの集客サービスとして、「事例を見たい+事例を体感できる」という魅力を体感できるモデルハウスの紹介動画を集めたサイトを2020年10月以降に開始する。住宅総合展示場のモデルハウスとは違い、バリエーションの多さと各施工店の特長や地域性など「重量木骨の家」での暮らしを視聴することができる。 また、社長の田鎖郁男(たくさりいくお)氏が自ら出演する住宅購入者向けのYouTubeチャンネル「耐震住宅に住もう『教えて!田鎖さん』」を開設した。自らの言葉で、日本の住宅業界の問題点から、木材の知識、工務店選びのポイントなど、住宅購入者の目線にたった内容で、耐震住宅の良さをアピールしている。 その他、動画による耐震シミュレーションとして、木造軸組構法住宅を対象とする倒壊解析ソフトウェアであり、住宅の倒壊解析に有効であるといわれる国内唯一のシミュレーションソフト「Wallstat(ウォールスタット)」を活用し、倒壊シミュレーションを可視化する。PC上で木造住宅をモデル化し、振動台実験のように地震動を与え、最先端の計算理論に基づいたシミュレーションを行うことで、変形の大きさ、損傷状況、倒壊の有無を視覚的に確認することができる。 3. 木造非住宅分野の成長を政府が後押し 2010年の法施行により、住宅以外の木造建築物市場は大きく成長しているが、成長には課題もある。この課題となるのが、500平方メートルを超える木造構造計算者や製造CAD入力者の絶対数が少ないことである。この成長課題を解決するため、同社は2020年2月、木造プレカットCAD開発国内トップシェア(60%以上)のネットイーグル(株)とSE構法以外の構法も扱う大規模木造非住宅分野の構造設計事業について業務提携し、合弁会社(株)木構造デザインを設立している。同社の24,000棟以上の構造計算実績と、60%以上の木造CADのマーケットシェアを持つネットイーグルにおいて、構造計算からCADデータをワンストップで提供することができるため、シナジー効果は大いに期待される分野である。 SE構法以外の非住宅木造建築の構造計算への取り組みについては、2020年3月期の非住宅分野における引き合い296件のうち、SE構法で受注した件数は85件にとどまっていた。非住宅木造分野では、SE構法以外の工法を活用した物件も多くあるため、同社の構造設計技術を活用した新会社木構造デザインによって、すべての中大規模木造建築物にオンリーワンのワンストップサービスを全国のプレカット工場に構造計算とCAD図を提供することで、SE構法以外の物件にも領域を広げることを目指している。 (執筆:フィスコアナリスト) 《NB》
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時価総額 2,941百万円
独自の木造建築用耐震設計システムをを工務店などに提供。建築部材販売や省エネ計算も。24.3期3Q累計は柱の住宅向けが足踏み。注力中の非住宅向けが好調も補えず。中計では26.3期に営業益6.5億円を目指す。 記:2024/04/10