新型コロナウイルス感染予防のため、政府などが防止を呼び掛けている“3つの密”が、「密閉」「密集」「密接」であることはもはや常識だろう。
では、この“3密”を避けるにはどうしたらいいのか?
 

編集部が3月にお伝えした政府のリーフレットには「イベントや集会で3つの“密”が重ならないような工夫をしましょう」と書かれていたが、さらに詳しく具体的な内容をまとめた「3つの密を避けるための手引き」が首相官邸の公式サイトで新たに公開された。

(※参考記事:3つの“密”を避けて外出を…新型コロナで厚労省が新たな注意喚起を公表

出典:首相官邸HPより
出典:首相官邸HPより
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この最新リーフレットは以前と同様、首相官邸と厚生労働省がまとめたもので、15日に双方の公式Twitterで掲載を知らせている。
 

リーフレットではまず、感染予防のため「咳エチケット」「手指衛生」に加えて“3つの密”を避けるよう訴え、さらに“密”が一つもない「ゼロ密」を目指すよう、それぞれの“密”を避けるための方法を紹介している。
 

「密閉」空間にしないよう、こまめな換気を!

「密閉」を避ける方法のカギは「換気の程度」だとして、窓の有無や乗り物など3つの状況で換気の仕方を説明している。

窓がある場合
・1時間に2回以上、風の流れができるよう2方向の窓を数分間全開にする。
・窓が1つしかない場合はドアと窓を開ける。扇風機や換気扇の併用すればさらに効果が上がる。

機械換気がある場合
・窓がない場合でも、建物の施設管理者は法令で感染症予防に合理的な換気量を保つような維持管理に努めるよう定められている。したがって、地下や窓のない高所の施設でも過剰に心配することはない。
・しかし油断は禁物なので、換気量をさらに増やすため、窓やドアを開けたり、1部屋当たりの人数を減らしたり工夫する。
・通常の家庭用エアコンは空気を循環させるだけで、換気を行っていないので、別の方法で換気を行う必要がある。また、一般的な空気清浄機は、通過する空気量が換気量に比べて少ないことから、新型コロナウイルス対策の効果は不明。

乗り物の場合
・乗用車やトラックなどのエアコンは「内気循環モード」ではなく「外気モード」にする。
・電車やバス等の公共交通機関では窓開けに協力する。

出典:首相官邸HPより
出典:首相官邸HPより

「密集」しないよう、人と人の距離を取りましょう!

続いて生活のあらゆる場面で「密集」を避けるため、人と距離を取るノウハウをまとめている。

・他の人とは、お互いに手を伸ばして届かない2m以上の距離を取る。
・スーパーのレジなどで列に並んでいるとき、前の人に近づきすぎないよう注意する。
・飲食店の座席は隣の人と一つ飛ばしに座ったり、真向いではなく互い違いに座り距離を確保する。
・エレベーターが混み合っているときは1本遅らせ、健康のためにも階段の利用に努める。
・職場は工夫してテレワークに転換する。

出典:首相官邸HPより
出典:首相官邸HPより

「密接」した会話や発声は、避けましょう!

密接した会話や発声は、ウイルスを含んだ飛沫を飛び散らせがちで、WHOは「5分間の会話で1回の咳と同じくらいの飛沫(約3000個)が飛ぶ」とし、最後は、人と間近で会話するような「密接」な場面を避ける工夫をまとめている。

・対面での会議や面談が避けられない場合は、十分な距離を取り、マスクを着用する。
・エレベーターや電車内など人と人の距離が近い場合は、会話や携帯電話の通話は慎む。
・飲食店では、マスクを外す時間が長くなりがちなため、大声になる多人数の催しは慎み、家族以外の多人数の会食などは避ける。
・スポーツジムなど、多人数かつ室内で呼吸が激しくなる運動を行うことは避ける。
・喫煙も近くにいる人と「密」にならないよう注意する。

出典:首相官邸HPより
出典:首相官邸HPより

このリーフレットは、首相官邸と厚生労働省の公式サイトからダウンロードが可能で、会社・学校や人の集まる場所での掲示や配布など自由に印刷して使ってほしいとしている。

新型コロナの拡大を収束させるには、「話しをするぐらい…」「自分ぐらい…」「この人とぐらい…」などと甘く考えず、一人一人がしっかり対応することが大切になってくるのではないだろうか。

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プライムオンライン編集部
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