感染対策で変わる教育現場の最前線を取材した。

通常授業や給食が再開。

登校してくる児童を出迎える校長先生。
子供たちと交わしていたのは、ハイタッチではなく”ひじタッチ”。

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水戸市立下大野小学校 海野隆 校長:
コロナウイルスの影響で、ハイタッチをやめて、ひじでのタッチでスキンシップをとっている。

茨城県は6月8日から、県独自の警戒レベルを最も低いステージ1に引き下げた。
これに伴い、県内の学校は午後までの通常授業を再開。

広島市の小学校では給食が再開され、児童が自ら配膳を行った。
ただし、おしゃべりはNG。にぎやかなモグモグタイムは、静けさに包まれた黙々タイムへと様変わり。

見えない敵との戦いに、教育現場ではあの手この手の感染対策が講じられている。

着るものに迷う私服登校

山梨県甲府市に住む、高校2年生の池田杏梨さんは、学校に着ていく服で悩んでいた。

高校2年生 池田杏梨さん:
この辺ダメなんじゃないかと思いますね。黄色はギリギリOKかなみたいな。
学校側も衛生面を考えて、私服登校になっている。

杏里さんが通う高校には制服もあるのだが、コロナ対策の一環で着ていけるのは、私服や学校指定のジャージなど、毎日洗える服とされていた。

6月8日の朝の予報で、甲府市は真夏日になる見通しということで、杏梨さんは涼しげな白いシャツを選んだ。

学校側の様々な対策

杏梨さんの通う私立山梨学院高校では、ウイルスが付着する可能性を考慮し、5月の分散登校時から制服登校を避けるよう連絡。生徒はカジュアルな服装で登校している。

安宅晃樹キャスター:
今数学の授業が行われているんですが、皆さん私服なので、高校というよりも大学の授業のように見えますね。

”3密対策”で教室の窓は全開。
杏梨さんはシャツの上に上着を一枚羽織って、授業を受けていた。

この”私服登校”について生徒たちは―

男子生徒:
普段は友達の私服は見られないので、新鮮な気持ちです。

山梨学院高校 吉田正 副校長:
特に女の子はおしゃれを気にしたりとか、楽しみにしている子もいるので、これも新しい生活の仕方だと思う。

学校の対策は他にも。友達と連れだってトイレに行くことも禁止に。

安宅晃樹キャスター:
「トイレは密にならないよう一人で行く」という文言もありますね。

高校2年生 萩原和桜さん:
友達と話しながら行きたかったので、やっぱり寂しいっていうのが一番ですね。

高校2年生 池田杏梨さん:
心の距離はソーシャルディスタンスとっていないので大丈夫です。心は密で!

この高校の”私服登校”は6月12日まで。
6月15日からは、ポロシャツタイプの夏の制服などに切り替えるということだ。

(「Live News it!」6月8日放送分より)