次世代通信規格「5G」がスタート

次世代通信規格「5G」時代が本格的に幕開け。NTTドコモは3月25日、国内で初めて5Gの商用サービスを開始した。

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5Gは通信で生じる時間差が少ないのが特徴で、通信速度は最大で4Gの約100倍という。

人々はどんなことに期待するのか。5Gの関連ショップに来店した人に聞くと…

来店した大学生:
携帯で仕事したり教材を見たり、そういうのが速くなったらうれしいなと思っています

5Gのサービスは26日以降、KDDI、ソフトバンクでもスタート。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社では、現行の4Gプランに500円から1000円上乗せした料金プランが設定されている。

3社は、3D動画や多数とのオンラインゲーム、VR(仮想現実)体験など、5Gのメリットを生かしたサービスで利用者獲得を目指すが、使用できるエリアは当面、東京や大阪などの一部に限定される。

5Gのために巨額の設備投資…大手通信キャリアの狙いとは?

三田友梨佳キャスター:
いよいよ5G時代の幕開けですね

エコノミスト・崔真淑さん:
ワクワクするところですが、5Gサービスを行うためには、基地局の整備などで、大手通信キャリア4社が約1兆6000億円の設備投資をしていると言われているんです。それを個人の利用、1000円や2000円ほど値上げしただけで回収できるのかというと、かなり難しいと思います

三田友梨佳キャスター:
そうですよね

エコノミスト・崔真淑さん:
では、何を狙って5Gに投資しているのか。大手キャリアが狙うのは、企業向けのサービスなのではないかと思っています。例えば、建設機械メーカー大手の「コマツ」では、通信キャリアの大手と5G網で手を組み、建設現場において遠隔でクレーンを操作する。それによって人手不足に対応しようという実証実験を始めています。メーカーとキャリアのこうした提携が始まっているというところもあるんです

三田友梨佳キャスター:
5Gによって、あらゆるモノとサービスが繋がる“IoT社会”がやってくるというわけですね

エコノミスト・崔真淑さん:
こうしたIoTサービスが5Gによって広がると、社会変化のインパクトは大きいと思うんです。通信キャリアが設備投資をするだけではなく、提携企業が増えること。さらには、国が5G関連のビジネスについて、減税措置などのさまざまな設備を充実していくと、より社会も面白く変わっていくのかなと思います

三田友梨佳キャスター:
そうですね。まずはインフラの整備拡大が急がれますが、5Gはスマホだけではなくて、例えば医療現場でのIoTを利用した遠隔手術だったり、災害復旧の現場など危険が伴う場面では、遠隔操縦によって従事者の安全を守ることもできるとされています。今後の大きな技術革新が期待されます

(「Live News α」3月25日放送分)