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「ビデオ確認したあげく間違った判定」。コンフェデ杯決勝でも新技術に批判殺到

text by 編集部 photo by Getty Images

チリ
コンフェデ杯決勝で判定をめぐり騒動【写真:Getty Images】

 コンフェデレーションズカップ2017の決勝が現地時間の2日に行われ、チリ代表に1-0の勝利を収めたドイツ代表が優勝を飾った。この大会で試験導入されていたビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の判定に対し、またしても批判の声が上がっている。

 決勝でVARが用いられたのはドイツの1点リードで迎えた63分。チリ代表のDFゴンサロ・ハラがドイツのFWティモ・ヴェルナーの顔面に肘打ちを食らわせた場面だ。

 ミロラド・マジッチ主審はこのプレーを見逃していたが、ドイツ側からの抗議を受けてビデオ映像を確認し、ハラにイエローカードを提示した。だがハラの行為は明らかにレッドカードに値するものだったとして、各国メディアやサッカー関係者らが批判している。

「VARが試合を止めたあげく、レッドのはずだったハラに対してイエローカード」(スペイン『アス』紙)、「肘打ちのハラ、VAR利用にもかかわらずレッドカードを免れる」(英『ザ・サン』紙)、「スロー映像で確認しながらミスジャッジ。ビデオ判定は悪いジョークに」(独『ビルト』紙)など、多くのメディアが判定は不適切だったとの見解を示した。

 英『ITV』で解説を務めた元イングランド代表DFのリー・ディクソン氏も辛辣な言葉で判定を批判。「レッドであるべきだった。紫でも良かったほどだ。主審の場所からは見えなかったかもしれないが、正しいアングルからのリプレイを見て、それでもイエローというのは不可解だ。他のスポーツも見ているはずだが、サッカーは酷いジョークだと考えるだろう」

 今大会では得点の判定などをめぐってVARがたびたび混乱をもたらしてきた。だがビデオ判定を通してより適正な判定が下されるとして、国際サッカー連盟(FIFA)は試験導入が順調に成果を上げていると主張している。

【了】

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