フットボールチャンネル

モウリーニョまでも…。マンUはどのように崩壊したのか。栄光からの転落を5つの時代で辿る【編集部フォーカス】

マンチェスター・ユナイテッドがジョゼ・モウリーニョ監督の退任を発表した。かつてはアレックス・ファーガソン監督のもとで世界有数の強さと伝統を誇ったクラブだが、その後は迷走が続いている。今回は、マンチェスター・ユナイテッドの足跡を振り返る。

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

トレブル達成。真の赤い悪魔

マンチェスター・ユナイテッド
マンチェスター・U(98/99シーズン)の基本フォーメーションや成績など【写真:Getty Images】

98/99シーズン成績
・リーグ戦:1位(勝ち点79/22勝13分3敗)
・FAカップ:優勝
・リーグカップ:ベスト8
・CL:優勝
監督:アレックス・ファーガソン(当時57歳)

主な先発メンバー
GK:ピーター・シュマイケル
DF:ギャリー・ネビル、ヤープ・スタム、ロニー・ヨンセン、デニス・アーウィン
MF:デイビッド・ベッカム、ポール・スコールズ、ロイ・キーン、ライアン・ギグス
FW:ドワイト・ヨーク、アンディ・コール

 マンチェスター・ユナイテッドという輝かしい歴史を持つチームの中でも、プレミアリーグ、FAカップ、チャンピオンズリーグ(CL)の3冠を達成したこのシーズンは最高と言えるものだった。

 特にバイエルンとのCL決勝では、0-1とビハインドを背負ったまま後半アディショナルタイムを迎えたが、ベッカムのCKから立て続けに2ゴールを決めて逆転優勝。この勝利は「カンプ・ノウ」の奇跡と称された。

 上記の先発メンバーの中でも、ユースから育て上げられたベッカム、ギグス、スコールズ、ギャリー・ネビルが若いながらも中心選手となり、“闘将”ロイ・キーンが引き締め役を担った。

 さらにフィル・ネビル、ニッキー・バットも欠かせない戦力としてチームに大きく貢献し、オーレ・グンナー・スールシャール、テディ・シェリンガムはスーパーサブとしてともにCL決勝でゴールを決めた。

 のちにDFの主軸となるウェズ・ブラウンも台頭するなど、11人だけでなくベンチも充実した陣容を抱えていただけに、当時の人々はその後に訪れる苦悩の日々を想像すらしていなかったに違いない。

1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top