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久保建英と同世代…スペインで活躍する10代選手、能力値&市場価格ランキング。韓国の至宝も高評価【編集部フォーカス】

今夏にレアル・マドリーへ移籍した日本代表MFの久保建英。18歳の逸材はしばらくカスティージャ(Bチーム)でプレーすることが濃厚だが、世界屈指のビッグクラブへの加入は日本中を大いに沸かせた。ただ、スペインには久保と同じ10代の逸材が数多く存在しているのが事実。今回フットボールチャンネル編集部では、スペインリーグで活躍する10代の選手を市場価格のランキング(トップ10)形式で紹介する(市場価格は『transfermarkt』を参照)。

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

10位

リキ・プッチ
バルセロナに所属するMFリキ・プッチの能力値や昨季リーグ戦成績など【写真:Getty Images】

10位:リキ・プッチ(スペイン/バルセロナ)
生年月日:1999年8月13日(19歳)
市場価格:1000万ユーロ(約12億円)
ポジション:MF
昨季リーグ戦成績:2試合出場/0得点0アシスト(バルセロナ)
昨季リーグ戦成績:32試合出場/0得点7アシスト(バルセロナB)

 スペインに現れた期待の超新星。身長は169cmと小柄ながら、相手のプレスを的確に回避する高いテクニックを持っており、状況判断と空間認知能力にも優れている。パススキルも非常に高いため、ゴール前で決定的なチャンスを幾度となく演出できる選手だ。そのレベルにはエルネスト・バルベルデ監督も称賛を送っており、「アンドレス・イニエスタの後継者」との呼び声も高い。まさに、次世代のバルセロナのDNAを受け継ぐ選手となるだろう。

 先月にはRakuten Cupに挑むメンバーに選出され、来日。7月23日に埼玉スタジアムで行われたチェルシー戦で先発出場を果たすと、レベルの高いプレーを随所で披露し、会場を大いに沸かせるなど持ち味を発揮。セルヒオ・ブスケツやアントワーヌ・グリーズマンら錚々たるメンバーの中でもひと際目立った輝きを放っていた。

ブライアン・ヒル
セビージャに所属するFWブライアン・ヒルの能力値や昨季リーグ戦成績など【写真:Getty Images】

10位:ブライアン・ヒル(U-19スペイン代表/セビージャ)
生年月日:2001年2月11日(18歳)
市場価格:1000万ユーロ(約12億円)
ポジション:FW
昨季リーグ戦成績:11試合出場/1得点1アシスト(セビージャ)
昨季リーグ戦成績:23試合出場/4得点0アシスト(セビージャ・アトレティコ)

 セビージャの下部組織で育った将来有望なレフティー。各年代別代表でも主力としてプレーしており、先日まで行われていたUEFA U-19欧州選手権ではU-19スペイン代表の優勝に大きく貢献している。サイドでのプレーを基本とする同選手の武器は緩急を巧みに使い分けたドリブルだ。その威力はもはや止めるのが困難な域に達しており、簡単にボールを失わない点は非常に魅力的である。

 昨季は主にセビージャ・アトレティコ(Bチーム)でプレーすることを基本としていたブライアン・ヒルであったが、今年1月のリーグ戦第18節ではFWウィサム・ベン・イェデルとの交代でリーガ・エスパニョーラデビューを果たすと、4月に行われた第34節のラージョ・バジェカーノ戦では待望のリーガ初ゴールをゲット。同リーグで21世紀生まれの選手が得点を奪ったのはブライアン・ヒルが初だ。まさに、世界にその名を轟かせる結果となった。

イ・カンイン
バレンシアに所属するMFイ・カンインの能力値や昨季リーグ戦成績など【写真:Getty Images】

10位:イ・カンイン(U-20韓国代表/バレンシア)
生年月日:2001年2月19日(18歳)
市場価格:1000万ユーロ(約12億円)
ポジション:MF
昨季リーグ戦成績:3試合出場/0得点0アシスト(バレンシア)
昨季リーグ戦成績:15試合出場/3得点1アシスト(バレンシア・メスタージャ)

 韓国の至宝と称される18歳のMF。身長は173cmと小柄ながら足下の技術が非常に高く、突破力抜群のドリブルを最大の武器としている。昨季はバレンシアでリーグ戦3試合の出場に留まったが、バレンシア・メスタージャ(Bチーム)では15試合で3得点1アシストの成績を収めている。

 今夏にレアル・マドリーへ移籍した日本代表MF久保建英のライバルとして日本での知名度も高いイ・カンイン。そんな同選手は今年行われたU-20ワールドカップ・ポーランド大会ではU-20韓国代表の準優勝に貢献し、大会のMVPにも輝くなど申し分ない活躍を見せた。現在は移籍の噂も出ている同選手だが、今後の動向含め注目ポイントは多い。

ペドロ・ポロ
ジローナに所属するDFペドロ・ポロの能力値や昨季リーグ戦成績など【写真:Getty Images】

10位:ペドロ・ポロ(U-21スペイン代表/ジローナ)
生年月日:1999年9月13日(19歳)
市場価格:1000万ユーロ(約12億円)
ポジション:DF
昨季リーグ戦成績:32試合出場/0得点0アシスト

 昨季開幕前にCFペララーダからジローナへ移籍した19歳のDF。新天地では開幕戦からスタメンに名を連ねるなど主力としてプレーし、最終的にはリーグ戦32試合で出場を果たしている。チームは残念ながらセグンダ・ディビシオン(2部)へ降格してしまったが、ペドロ・ポロ本人にとって2018/19シーズンは飛躍の年となったことだろう。

 身長は176cmと大柄なタイプではないが、90分間アグレッシブなプレーを欠かさず、上下動を繰り返すことができる無尽蔵のスタミナを備える。もともとはウィングの選手ということもあり、果敢に縦へ仕掛ける姿勢も非常に魅力的で、攻守においてチームにもたらす効果は大きい。マンチェスター・シティなどが獲得に興味を示しているという噂も出ており、今後の更なる成長から目が離せない。

アンデル・バレネチェア
レアル・ソシエダに所属するアンデル・バレネチェアの能力値や昨季リーグ戦成績など【写真:Getty Images】

10位:アンデル・バレネチェア(U-19スペイン代表/レアル・ソシエダ)
生年月日:2001年12月27日(17歳)
市場価格:1000万ユーロ(約12億円)
ポジション:FW
昨季リーグ戦成績:9試合出場/1得点0アシスト(レアル・ソシエダ)
昨季リーグ戦成績:8試合出場/1得点0アシスト(レアル・ソシエダB)

 レアル・ソシエダで印象的な成長を見せている至宝。2018年7月にプロ契約を結び、同年12月のリーガ・エスパニョーラ第17節のアラベス戦において16歳359日でトップチームデビューを果たした将来有望なFWだ。この16歳359日でのトップチームデビューはクラブ史上2番目に若い記録となっている。

 もちろんピッチに立つだけで満足せず、アンデル・バレネチェアはリーグ戦第37節のレアル・マドリー戦でリーガ初得点をマーク。チームの3-1勝利に大きく貢献するなど、世界トップレベルのリーグでもその実力を証明した。2019/20シーズンは果たしてどのような活躍を見せるか。

【次ページ】5位

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