イチロー、メジャー19年目で劇的なフォーム改造か 進化し続ける45歳

キャンプ施設でキャッチボールを行ったマリナーズ・イチロー【写真:木崎英夫】
キャンプ施設でキャッチボールを行ったマリナーズ・イチロー【写真:木崎英夫】

バットのヘッドの向き、両膝を少し沈めてから一気に振り出す新フォーム

 大リーグ19年目のシーズンを迎えるマリナーズのイチロー外野手が15日(日本時間16日)、アリゾナ州ピオリアのキャンプ施設に姿を見せた。

 駐車場からクラブハウスに通じる入り口へと向かうイチローに、ストレッチや筋力トレーニングをしていた数人の若手選手がおもむろにトレーニングを中断。「生イチロー」の登場に目を奪われていた。

 この日は野手組の集合日。午後1時から始まった身体検査を終えると、イチローは軽いストレッチをして屋内の打撃ケージへ。間もなくして「フウン! フウン! フウン!」と、ボールを捉える時に発する声が響き渡る。目線あたりまで覆った黒いシートが邪魔をしてはっきりとは見えないが、動きのシルエットを凝視していると打撃フォームが大きく変化しているのが分かった。

 特筆すべきは2点。

 構えたバットのヘッドが見据える投手方向へと傾いている。これまでは背中方向へ向いていたヘッドが「中に入る」形だ。そして、両膝を少し沈めてから一気に振り出す新型フォームでイチローは約100スイングを繰り出した。

 過去のキャンプでステップをすり足気味にして足の上げ幅を調節するなどの「マイナーチェンジ」の試みはあった。しかし、ここまでの大胆な「フルモデルチェンジ」は記憶にない。

「そうでないとしないでしょ」

 7年前だったか、新打法習得に取り組んだキャンプで、成果を出せるかの問いかけにイチローはそう答えている。進退がかかるシーズンに45歳で試みる劇的なフォーム改造はどう出るか。

 16日(日本時間17日)、そのベールが脱がされる。

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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