お手頃価格で音も素晴らしいなんて最高だ。
世界中がAirPods Proに夢中になり始めてから1ヶ月。AirPods Proの値段は高めですがiPhoneとの相性はバッチリで、確かに音質の向上など確実にアップグレードしています。ですが、まだAirPods Proは最高のイヤホンとは言えないという意見も。そんななか、Jabraが先日発売したElite 75tも負けていないとのこと。いや、もしかしたらAirPods Proを超える存在かもしれないと。そんを米ギズモード編集部のAdam Clark Estes氏がレビューしてくれました。一体どんなイヤホンなのか、早速覗いてみましょう。
先日、Jabraは完全ワイヤレスイヤホン the Elite 75tを発売しました。そうです、デンマークのヘッドセット会社がまたしても(よい意味で)やってくれました。Elite 75tは小さく、どんなデバイスにも最適なイヤホンです。ちなみに私はこのイヤホンに夢中です。
私の記憶では、Jabraは数年前からハイクオリティーなワイヤレスヘッドホンを良心的な価格で販売を始めた会社です(元々ヘッドホン事業で知られていました)。ちなみに前機種となる the Elite 65tは私の生活に欠かせないイヤホンとなっていたので、Jabraがアップグレード版をリリースすると聞いたときは本当に興奮しました。実際に試してみましたが、2万3800円のThe Elite 75tはガッカリさせませんよ。
Jabra Elite 75t
これは何?:お財布に優しい完全ワイヤレスイヤホン
価格は?:2万3800円(税別)
好きなところ:フィット感、音質、素晴らしいバッテリー持続時間
好きじゃないところ:(まだ)ワイヤレス充電に対応していない
Elite 65tより確実に進化した
Elite 75tのデザインはとても魅力的です。私が以前愛用していたElite 65tで感じた問題点を、Elite 75tはすべて解決しています。
まず、前機種との一番の大きな違いはサイズです。Elite 75tではイヤホンのサイズがさらに小さくなっています。わずかですがAirPods Proよりコンパクトです。イヤホンの違いに関しては、Elite 65tはマイクの部分が少し出っ張っていましたが、Elite 75tでは小さなこぶのようなデザインになっていて、さらに4マイク通話テクノロジーが周囲のノイズを除去してくれるので、快適に通話ができるようになりました。
ちなみにElite 75tは、ノイズキャンセリング機能を搭載していません。ですが良好なフィット感のおかげで、ノイズキャンセリング機能を搭載しているAirPods Proよりノイズレスに感じました。
なお、Jabraのイヤホンの操作は物理的なボタン(プッシュボタン)です。逆に最近のAppleとSonyのイヤホンの操作はタッチセンサーとなっています。
長時間のバッテリー持続時間がすごい
Elite 75tは充電ケースもパワーアップしています。イヤホンが小さくなったように、充電ケースもコンパクトになりました。ちなみにAirPods Proの充電ケースよりもスリムです。
Elite 75tの充電ケースは、ふたの開け閉めやイヤホンをケースに収納する際にマグネットが大事な役割を果たしています。充電はUSB-C。あと大事なことですが、1回の充電で7.5時間持続可能なのも忘れてはいけません。1回の充電で4.5時間使用可能なAirPods Proと比較すると約2倍長持ちです。
ちなみに充電ケースを使用した場合、最大28時間の使用が可能です(あとはBluetooth5.0の引き続きのサポートにも感謝です)。
また、ケースのデザインが非常に美しいため、気付いたら何度もイヤホンを出し入れしていました。決してバッテリーを使い切ろうと試みたのではありませんよ。
これらの素晴らしい機能が、Elite 75tをより素晴らしく優れたイヤホンに仕上げています。Elite 75tはAirPodsと比べると控えめなデザインです。個人的にイヤホンをアクセサリーとして重要視していないので、特にファッション性は求めていませんが...。Elite 75t は機能性もよく音質も素晴らしいので、金額に見合っているイヤホンと言えるでしょう。
低音も含めて音質がよい
ぶっちゃけ音質に関しては、特に驚きませんでした。Elite 75tはElite 65tと同じドライバーを使用しています。この判断は決して悪いものではありません。Elite 75tのサウンドはバランスの取れたサウンドプロフィールを備えていて、感動する低音レスポンスを実現しています。この一際目立った低音こそがAppleのイヤホンと大きな差をつけています。
実際にElite 75tで音楽を聞くと、音質の大きな違いを感じることができます。外の騒音を軽減するだけでなく、音楽がダイナミックにより細かい音まで聞き取れるように感じました。アメリカの国民的ロックバンド 、ザ ・ナショナルの"I should Live in Salt"を聞いてみたところ、低音の雑音を感じ、そのほかは爽やかな音が楽しめました。ELECTRIC GUEST/エレクトリック・ゲストの"More"ではとても高いファルセットを感じることさえできました。
Elite 75t vs AirPods Pro
実際AirPodsにも魅力的に感じます。AirPod Proには不満点もいくつかあるのは事実ですが、みなさんにAirPods Proをお勧めしたいくらい好きです。確実に、AirPods ProはElite 75tにとって最大のライバル的存在だと言えます。
ひとつ興味深いことと言えば、AppleがAirPods Proを2万7800円(税別)の価格で発表したとき、Elite 75tの価格は当初発表した$200 から$180へ値下げしていること。こうなると、AirPods ProかElite 75tのどちらかを選択しなければいけない状況でお財布と相談することになったら、考えるまでもありませんでした。 Elite 75t はAirPods Proよりもフィット感が素晴らしく音質もよく、機能性が優れていて値段が安いのですから。
機能性がとにかく優れている
もしあなたがAppleユーザーならば、AirPods ProとiPhoneなどのApple製品との相性のよさに惚れ惚れすることでしょう。一度デバイスに接続してしまえば、耳に付けるだけですぐに接続してくれます。AirPods Proには届いたテキストメッセージをSiriが読み上げてくれる機能もありますよ。
ちなみにElite 75tも、AirPods Proと同じく簡単に使うことができて、とても頼りになる存在です。イヤホンを充電ケースから取り出すとイヤホンの電源が入ります。耳に付けずにイヤホンを机の上などで放置していると電源がオフになります。イヤホンのボタンを押すことによってすぐに起動できるのも安心です。
ではElite 75tのボタンはどうでしょう? 人によって好きなボタンの種類は異なると思いますが、個人的には物理的なボタンが大好きです。AirPodsはタッチ操作を採用していますが、Elite 75tの場合は"ちゃんと押した"という感覚が得られるのも物理ボタンの存在はアドバンテージだと感じます。
さらにElite 75tは、AirPods Proよりも耐久性が優れていて、IP55(防塵・防水規格)を備えています。AirPods Proの場合、IPX4(耐汗耐水性)なので少し劣ります。AirPodsに関しては防水に対応していません。
Elite75を使ってみて感動したことはほかにもあります。
中でも1番素晴らしかったのは、バッテリー駆動時間です。Elite 75tは1度の充電で7.5時間の使用が可能で、レディオヘッドのアルバム"OK Computer"が9回聴けるほどパワフルです。ニューヨークからパリまでのフライト間でさえ問題なく、さらにパリに到着後タクシーに乗ったときでさえまだバッテリーが残っていたくらいです。充電ケースに関しては太平洋を4回ほど横断したころにやっとバッテリーがなくなりました。
私の中では最高のイヤホン
Elite 75tには満足しています。私がかつてElite 65tを愛用していたように、今では毎日Elite 75tを使っています。ですが、Elite75tは万人向けでないかもしれません。
たとえば、イヤホンがとても小さいので耳が小さい人は上手くフィットしない可能性があります。あとは充電をする際に、ワイヤレス充電に慣れている人にとっては毎回充電プラグを差しこむ手間を面倒に感じる人がいると思います(来年、ワイヤレス充電対応ケースを発売予定とのこと)。
Elite 75tは私にとって、ぴったりのイヤホンと言えます。数あるワイヤレスイヤホンの中でも、Elite 75tは真のワイヤレスイヤホンです。さらに言うならば、私にとってElite 75tは間違いなく最高のイヤホンです。
まとめ
・とても頼りになって、非常に使いやすい。
・この価格からは想像できないほど凄まじいサウンド。
・"素晴らしい"を超えたバッテリー持続時間。
・AirPods Proより優れている。