将来性に期待です。
日本を含む世界での販売がスタートした、Google(グーグル)の新型スマートフォンことPixel 4。こちらには「Soliレーダー」なる超小型のレーダーを用いたジェスチャー機能「Motion Sense」が搭載されていますが、残念ながら日本では2020年春まで利用することができません。
そこで、ドイツにて個人的に海外版のPixel 4を入手したので、Motion Senseの使い勝手をレポートしたいと思います。なお、90Hzディスプレイやカメラズーム、動画撮影、夜景モード、顔認証については、それぞれのハンズオン記事をご覧ください。
ちょっと練習が必要なMotion Sense
Pixel 4のディスプレイ上部には、60GHzのレーダーによって手の動きを読み取ったり、物体の接近を感知する「Soliレーダー」が搭載されています。これにより楽曲のコントロールや通知音の消音、そして画面のコントロールができるのがMotion Senseです。
たとえばMotion Senseでは、上動画のように音楽アプリのコントロールが可能です。画面の上で手を右に振って曲送り、左に振って曲戻し(反対方向にも設定可能)することができます。またMotion Senseを読み取ると、画面の上部がうっすらと光り、これはSF感があってなかなかカッコいい。
しかし、手の振り方には慣れが必要です。上の動画のように、手を動かす速度が遅かったり、あるいは中途半端だったりすると、Motion Senseとして読み取ってくれません。思い切って、ブオンと手を振る必要があります。
また、手が画面から離れすぎると、これも反応しない原因となります。試したところ、手の動きを読み取れる限界はディスプレイに向かって30cmくらい。
Motion Senseはこのように、正しく取り扱うには慣れが必要です。Googleによる国内ハンズオンでは「反応しないことがあった」という声が聞かれましたが、使いこなしにはある程度の練習が必要だと思われます。もう少し、ピーキーでない設定にできると良いのですが…。
画面操作やアラームでも活用可能
Motion Senseは画面の点灯や通知の確認にも使えます。また画面を点灯させた後、顔を近づければ顔認証機能により画面ロックを解除することも。この顔認証機能には、Soliレーダーではなく赤外線による生体認証機能が利用されています。
さらにアラームをストップさせてスヌーズさせたり、着信音をミュートすることもできます。ただしMotion Senseの読み取りのシビアさから、ベッドで寝たままノールックでの操作は少々難しそうです。
一般的なスマートフォンの場合、顔認証にせよ指紋認証にせよスマートフォンのどこかしらに触れてスリープ状態を解除する必要があります。その点、Motion Senseはスリープ中も作動しているので、スマートフォンに指1本触れることなくアクティブ→アンロックができます。とはいえその距離は30cmほどなわけで、普通に手が届く距離。手が汚れていてスマホを触れない...というシチュエーション以外での活用方法はぱっと思い浮かばないです。
ポケモンとのコミュニケーションが最大のウリ?
正直、Motion Senseでできることは限られており、それほど実用的とも思えません。むしろ、Googleが用意したポケモンキャラクターと遊びながらMotion Senseを学べるアプリ「Pokemon Wave Hello」が最大のハイライトではないでしょうか。
アプリではピカチュウをはじめとしたさまざまなポケモンが登場し、手を振ることでコミュニケーションができます。
手を近づければ、ピカチュウが喜んでくれます。これは、画面を点灯させ通知を確認する動作と同じ動きです。
また、画面下から上へと手をふる動きも検知できることがわかります。
先述のとおり、Pixel 4のMotion Senseにはまだ有効なアプリケーションが存在しないのも事実です。さらに対応アプリを増やしつつ、もう少し大まかな動作でも読み取るように調整できれば、さらなる活用方法が見つかるかもしれません。
Source: Google