アンダーアーマーの最新スマートスニーカー:この色合いは勘弁してほしいけど、機能性はさすが

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  • author Victoria Song - Gizmodo US
  • [原文]
  • Rina Fukazu
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アンダーアーマーの最新スマートスニーカー:この色合いは勘弁してほしいけど、機能性はさすが
Image: Victoria Song/Gizmodo US

「目が充血しちゃいそうな色。」

UNDER ARMOUR(アンダーアーマー)のスマートスニーカーといえば、HOVR(ホバー)シリーズから去年登場したInfinite(インフィニット)が記憶に新しいところ。

製品レビュー後も、個人的にインフィニットを愛用し続けたという米GizmodoのVictoria Songは、新たに登場したUAホバーMachina(マキナ)に対する期待値も高め。なのに、ちょっと期待とはズレた部分もあったようです。彼女が実際にマキナを使用してみた感想がこちら。


アンダーアーマーによれば、マキナの最大の特徴はスピードと快適性

昨年登場したUAホバー「インフィニット」と比べてクッション性20%増、さらにカーボンが混ざったプレート搭載で足を強く押し出すのを助けます。最新のリアルタイムコーチング機能も追加されて「MapMyRun」アプリと連携すると歩幅、歩数、接地角度、接地時間といったデータを記録します。

...というのが机上の話。本当にランニングのパフォーマンスは向上するのでしょうか?

UNDER ARMOUR UAホバーマキナ

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Image: Gizmodo US

これは何?:スマートランニングシューズ

価格:150ドル(16,500円)

好きなところ:快適。最新のリアルタイムコーチング機能が優れもの

好きじゃないところ:この色! ※編注:日本では別のカラーもあります



去年のモデル「インフィニット」は、最終的に約480kmの距離を共に走って高貴な死を遂げました。でもその好印象は変わらず残っていたので、新しく「マキナ」を手にしてテンションが上がっていた私は、箱を開けてびっくり。派手なピンクがかったオレンジ色が目に飛び込んできて思わず、目が充血したかと思いました。

米Gizmodoの社内に響き渡る私の「WHY?」という叫び声を聞いた同僚たちのなかには「ランニングスニーカーって大体そういうものよ」と言って励まそうとする者もいれば「強めのピンクって最近流行ってるんだよ」と説得してくる者もあり。なんでも、似たようなスニーカーをデザインしたラッパー(名前は忘れた)がいるんだそうです。

ちなみに、メンズ向けラインだと紐部分も差し色も黒なんですけど、レディースは淡い藤色。(画像下参照)なんでこのカラーチョイスなのでしょうか、ねぇ...?

スマートシューズのレビューだというのに、機能の先に見た目についてごちゃごちゃ言うのはちょっと大袈裟かもしれませんね。(でも、見過ごせなかったんです)きっとこの鮮やかなカラーには、良い面もあるはずです。(たとえば夜間ランニングでも、暗闇での安全確保に使われる反射テープがついたジャケットいらず...?)

快適になりました

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走りを速くするというプレートがこれです。
Image: Victoria Song/Gizmodo US

さて、快適さに関しては、クッション性が20%アップしたのをがっしり感じられます。私は週に一度長めのランニングをするのですが、ひざが痛み始めるのが15分くらい遅くなったようです。あと、カーボンが混ざったプレートのおかげかはわかりませんが、たしかに地面から押し出したときの感覚は違ったのがわかりました。

1マイルスプリットでは自己最速を出せたのですが、それがプレートのおかげなのか、リアルタイムコーチングのおかげなのか、それとも単純に調子が良かったのかはわかりません。

気になったところ

ただ、走っていて気になったこともあります。それは、雨の日に何度か軽く滑ったこと。インフィニットではそんなことなかったんですけどね。とりあえず滑らないように地面の鉄素材などを避けるように意識して走るようにしています。

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抜群のクッション性。なのに、どうしてピンクオレンジx藤色なのよぉー。
Image: Victoria Song/Gizmodo US

実用的なアドバイスがリアルタイムでもらえる

リアルタイムコーチング機能に関しては、特に音声の指示が的確で、かなり役立つ印象を受けました。

インターバルトレーニング中にスピードが落ち始めたとき、フォームを改善する方法についてリマインダーやヒントが出てきました。たとえば、目標のペースよりもゆっくりと走っていると「あなたのケイデンスは目標に近づいていますが、ペースが下回っています。歩調を伸ばしながらリズムを維持してみてください」というような指示があったり、適切な範囲内で走っていても声(ステキな女性ロボット)をかけてくれたりします。

これは、自己流だったトレーニングのやり方やフォームを改善したい人におすすめできます。私の場合、10kmランでタイムを縮めたくてトレーニングしているのですが、最初のうちにペースを上げすぎて後半でどんどんタイムが落ちてくるというスランプに陥っていました。このリアルタイムコーチングは、序盤にペースを速めすぎだと教えてくれるので助かっています。

両足裏にチップがあってもよかったかも

ただ、短めにストライドやインターバルをやっているときは、もう違う走りを始めたところで前の走りのアドバイスを出される...なんてことも。最初から最後まで一定のペースで走っているときは特に問題ないんですけどね。

それから、UAホバーラインって片方(右側)の足裏にしかチップが搭載されていないんです。私は左右バランスよく走れるタイプではないので、記録されるデータも半分(右足の分)くらいに受け取って考えたくなります。対照的に、今年のCESで試したアシックスの「Run Analyzer」はどちらのの靴にもチップが搭載されていたので両足の動きを計測したうえでデータが出ていることがわかりました。

とはいっても、非プロのランナーとしてこれは大した問題じゃないのも事実。アンダーアーマーは(片足分のデータとはいえ)アプリで実用的なアドバイスを多く提供してくれます。オリンピック出場を控えていて細部を整えたい場合や、両足のデータを計測してくれる他のスマートスニーカーが絶対良いという場合を除けば、マキナのランニング記録データは問題なしです。

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「MapMyRun」アプリの新しいスクリーンはこんな感じ。
Image: Victoria Song/Gizmodo US

満足です

最後に、コスパにも注目しておきましょう。マキアの価格は前モデルであるインフィニットから30ドルアップして150ドルです。今の時代、良いランニングスニーカーは1万円超えるのが普通になってきましたが、150ドル(16,500円)となると、即決できる領域を若干超えるかもしれません(でも、スマートスニーカーとしてはアリじゃないですか?)。

靴の寿命は、持ち主の走り方や走る地形によって変わってきますが、インフィニットで480kmほど走ったことを踏まえるとせめてそれ以上は長くもって欲しいなというのが本心です。

というわけで結局、自己流のトレーニングを改善したい人や、ランニングデータが好きな人にとってマキナは良い投資になるのではないでしょうか。それからすでに「MapMyRun」ユーザーだという人がいたら、もっと使い勝手が良くなるはずです。逆に「Runkeeper」や「Runtastic」、「Strava」のいずれかのアプリがゼッタイ手放せないという人は(アプリ間でアクティビティを同期できますが)特に「MapMyRun」でリアルタイムコーチング機能を使ううえでスムーズに行かない部分もあるかもしれません(その場合、スマートな機能を無視して通常のランニングシューズとして使えるんですけどね。それくらい、靴のフィット感や快適さには個人的に満足しています)。

私はスマート機能面でのデータ記録やコーチングに満足しているので、レビュー後も使い続けてみようかなと考えています。


国内取扱いカラーは男女ともに3色展開。人によって好みも変わりますし、手持ちのランニングウェアのカラー相性も違うと思うので、ぜひチェックしてみてください。

メモ

・「MapMyRun」アプリと連携して歩幅、歩数、接地角度、接地時間を記録。

・リアルタイムコーチング機能。

・スピードを出すためカーボンが混ざったプレートを搭載。昨年のUAホバー「インフィニット」と比べてクッション性20%アップ。

・150ドル。ランニングシューズとしてけっして安くはありませんが、スマートシューズとしては前向きに検討したくなる価格感です。

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