専門機関が最後の希望として、倉庫から引っ張り出してくるようなPC。
メインで使っていたPCが壊れたときに起動する、リカバリー用緊急PCというDIYプロジェクトが無骨で男心をくすぐる出来栄えになっています。
この「オフグリッド・サイバーデッキPC」は、ペリカンケースにコンピューターとバッテリー一式が内蔵されており、蓋を閉じれば防水で、梱包用の箱は銅箔により電磁波から保護されるというタフネスっぷり。
ディストピアSFなコンセプト
今の時代は、インターネットに接続してソフトの更新などを行ないますが、世界の終わりが訪れ、ネットに繋げなくなったもしものときに活躍する、というコンセプトで作られています。人類荒廃後、生存者たちがこれでロストテクノロジーとなったコンピューターをリブートする…とか妄想すると結構アツいですよね。
マウスを排除し、タッチスクリーンを採用
designboomによりますと、これを作ったのはエレクトロニクスの専門家であるジェイ・ドッシャーさんとのこと。ディスプレイには5Vで作動する7インチのラズベリー・パイ公式のタッチスクリーンが採用されているので、マウスを必要としません。内部のフレーム類は3D印刷で作られ、本体を引き出すと緊急時の予備ワイヤーとして使える、かなり長めの配線が仕込んであるのだそうです。
ドッシャーさんのウェブサイトBACK7.COでは、2015年にもこれとほぼ同じPCを作っており、それを踏まえた上で、今回はパーツや素材を可能な限り削減するために3D印刷を使った、と書かれています。ですが主となるフレームは、印刷に24時間以上かかったのだそうな。
ちなみに銅箔は、この「オフグリッド・サイバーデッキPC」の筐体内に貼るとWi-Fiの送受信ができなくなるため、渋々段ボール箱に貼ることにした、という苦労話も書かれていました。
もっと詳しい作り方などは、 BACK7.COでチェックしていてください。もし腕に自身があるのなら、こんなPCを自作してみるのもアリですね。
Source: Instagram via BACK7.CO (1, 2) via designboom