ペナン島の世界遺産・ジョージタウンの「リトル・インディア」は本当にインドっぱいのか?

「東洋の真珠」と称される、マレーシアのペナン島。その中心都市であるジョージタウンは、古くから「文明の十字路」として発展してきました。現在では、その歴史的な街並みが世界遺産に登録されています。

マレーシアはマレー系、中国系、インド系をはじめ、異なる文化的背景をもつ人々が共存する多民族国家。ジョージタウンは中国文化の色濃い街ですが、インド文化も負けてはいません。

ペナン島におけるインド文化の中心地が、リトル・インディア。ジョージタウン中心部、チューリア通りとパンタイ通り、マスジット・カピタン・クリン通りに挟まれた、インド色の濃い一帯が、通称「リトル・インディア」と呼ばれています。

リトル・インディアは、その名の通り、まさに「小さなインド」。

リトル・インディアのランドマーク的存在が、マハ・マリアマン寺院。1883年に建設されたジョージタウン最古のヒンドゥー教寺院で、連日ヒンドゥー教の祈りの儀式が行われています。

寺院内部に足を踏み入れると、個性豊かなヒンドゥー教の神々の彫像が、摩訶不思議なインドの世界へといざないます。

リトル・インディアを行き交うのは、少数の外国人観光客を除き、ほとんどがインド系住民。

通りを歩けば、あちこちからボリウッド・ミュージックや、ヒンドゥー教の音楽が流れてきて、あたかもインドにいるかのような気分になります。

筆者はインド本国にも行ったことがありますが、ジョージタウンのリトル・インディアの活気は本当にインドのよう。混沌としたインドに比べると、ずいぶん整っている印象ではありますが、インド文化やインド系の人々が持つパワーはそのままです。

サリーなどの民族衣装を売るショップ、インドで重要な意味を持つ金製品を売買するショップ、カラフルなインド雑貨を売るショップ、アーユルヴェーダのサロン・・・リトル・インディアには、インド的なものがぎっしりと詰まっています。

一方、屋台天国ペナン島だけあってここにも屋台が。もちろんインド料理を売っています。屋台のある風景を見ると、「やはりここはマレーシア、ペナン島なのだな」と思わせられます。

リトル・インディアに行ったら、一度は本格インド料理に挑戦してみましょう。肉料理と麺料理の多いペナン島では、野菜不足になりやすいですが、インドにはベジタリアンが多いことから、リトル・インディアでは野菜たっぷりの食事に簡単にありつけます。

なかでもおすすめなのが、インド式定食「ターリー」。「ターリー」とは、「大皿」の意味で、一つのお皿にカレーやご飯、野菜料理、漬物など、さまざまな料理がバランスよく載っています。

お店やターリーの種類にもよりますが、ジョージタウンのリトル・インディアなら一皿150円~300円程度でボリューム満点のターリーが食べられます。24時間営業のお店も何軒があり、時間を気にせず利用できるのが嬉しいですね。

夜になってもリトル・インディアの賑わいはこの通り。ペナン名物・トライショーが走っていることを除けば、ほとんどインドそのままの風景です。

ペナン島、ジョージタウンのリトル・インディアは、マレーシアにいながらにして、本場インドの雰囲気が感じられるエネルギッシュタウンだったのです。

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