カープ家族繋がりで家族に乾杯…?
2018年9月5日、マツダスタジアムでは新井貴浩引退会見があった。
それから1年。9月2日、NHK「鶴瓶の家族に乾杯」に新井貴浩さんが”出場”した。
NHKのオフィシャルサイトには次のような番宣がなされている。
元プロ野球選手・新井貴浩と北海道北広島市へ!
ステキな家族を求めて、笑福亭鶴瓶と元プロ野球選手の新井貴浩が北海道北広島市でぶっつけ本番旅!広島東洋カープで長年活躍した新井は北広島の名に縁を感じ、初訪問する。
予想通り、新井貴浩さんの存在感によって番組は秀逸な仕上がりとなっていた。
あいにくの空模様にも関わらず、ストーリー展開は熱かった!
通行人がいない町…でのぶっつけ本番はこの番組の得意とするところ?だが、新井貴浩さんは町中でロケ車の中から見かけたスナック「松ちゃん」の看板を見逃さなかった。
闇雲に歩いてもおいしい話は転がっていない。ひとつの四球や相手のミスからイッキに大量点を狙う2018年までの広島の波状攻撃そのまま…だ。
「松ちゃん」は昼間で閉店していたが同じフロアにたまたま団体客の準備をするママがいた。そこから地元の少年野球チームへと話しが広がる。仕込みなし。最後にはその出遭いが2017年7・7の「七夕の奇跡」に繋がっていく。まさに「奇跡」…
この企画。勝手に想像するにNHK側の新井貴浩さんに対する関係構築の”突破口”としての”テスト”が多分に含まれていたのではないか?
その人柄はすでに広く知られているが、2020東京五輪、パラリンピックを見据えてNHKとしてもそれにふさわしい人材を確保しなければいけない。プロ野球解説者としてはTBS契約がなされているが、その縛りは「鶴瓶の…」までには及ばない。
先に結論を言うなら、この企画は新井貴浩さんがVTRの最後で紹介された場面、目を丸くして見守るこどもたちの前でフルスイングしたことで勝負あり。おそらく番組プロデューサーも、その動画を確認した時点で”勝利”を確信したことだろう。
どこから出てきたのか、その手にはかつて愛用していたミスノのバット。そのスイングの風切り音はガンマイクを通して収録された訳だが、新井貴浩さんはそうした企画意図を自ら把握し、アウェー(NHK)のリハなしロケに臨んだに違いない。
取材する側、撮影する側、編集する側、番組をプロデュースする側の意図や願いをすべて考えた上でないと、なかなかこういう”おいしい展開”にはならない。
ひとつひとつのコメントが短い。笑顔を絶やさない。場合によってはクルーより先に臨機応変に取材の流れを作り出す。
つけ加えるならカメラのレンズは”絵になるモノ”に対してのみ、様々な反応が可能になる。逆に、どう撮影しても絵にならない、というケースもある。
今回の”クリーンヒット”で新井貴浩さんは、さらに日本中の視聴者から慕われる存在にとなり、そのポテンシャルの高さも証明された。NHKが次に用意する”打席”がどんなものになるかが注目される。まさか、チコちゃんに叱られたりはしないだろうけども…(ひろスポ!・田辺一球)
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