粋な庵唄、開幕告げ 城端曳山祭・宵祭

庵唄を披露する西上町の関係者=4日午後7時半、南砺市城端曳山会館

 ユネスコ無形文化遺産で、国重要無形民俗文化財の城端曳山祭(ひきやままつり)(南砺市)は4日、宵祭で幕を開けた。当番町の西上町をはじめ、曳山を持つ6町の関係者が、江戸端唄(はうた)の流れをくむ男女の恋心を表現した庵(いおり)唄を披露し、篠(しの)笛と三味線の粋な音色が見物客を魅了した。

 城端神明宮の春季大祭で、御旅所(おたびしょ)の市城端伝統芸能会館じょうはな座に神輿3基が運ばれた。南町の獅子舞、児童生徒の浦安の舞が奉納された。城端小4年生が讃歌「城端祭」を合唱し、6町が庵唄を披露した。

 城端曳山会館前の特設会場では、東上町の曳山と庵屋台が飾られ、各町の庵唄が披露された。今年から演奏で女性の参加が認められ東下町で2人、西上町で1人が男衆に加わる。

 各町は曳山の御神像を降ろし、山宿で飾った。5日の本祭では曳山6基と庵屋台がまちなかを練る。

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