テレワーク(在宅勤務)をすぐに効率よく行える人は、既に自宅に書斎を整えている場合など、恐らく極々限られるだろう。
筆者もフリーライターとして独立し、自宅で仕事をするようになってすぐの頃、かつての会社勤務とは勝手が違うため、いろいろと戸惑うこともあった。
この記事では、筆者の個人的な失敗経験をもとに、テレワークに当たって参考にしてほしい3つのTipsを紹介したい。
オフィスとは異なり、テレワークでは“仕事用”の固定電話環境が整っていないことが多いだろう。スマートフォンを使って会社宛の電話をどこでも受けられる「クラウドPBX(電話交換機)」というソリューションもあるにはあるが、導入されている企業や部署は限られるだろう。
会社の電話を使えないとなると、会社支給の携帯電話で……といっても、全ての従業員に携帯電話を支給している企業はそこまで多くないだろう。
そうなると、自前の電話を使わざるを得ないシーンも出てくる。特に携帯電話を使う場合、気を付けたいのが通話料金だ。プランによっては思いのほか高く付いてしまう。
普段、筆者は電話をほとんど利用しない。なので、通話(準)定額オプションの類いは契約していなかった。しかし、フリーライターとして仕事を始めた後、電話連絡を頻繁にせざるを得ない取材案件を受ける機会があった。その案件が終了した後、ふと明細をチェックしたら通話料金が数千円かかっていた……。
「数千円ならいいじゃない」という人もいるだろうが、テレワークが長期化すると、通話料金の負担もばかにならない。オフィスからの架電が多い業務に就いている、会社支給の携帯電話(あるいはクラウドPBX対応スマホ)がない人は、テレワークに合わせて携帯電話の料金プランやオプションを見直すべきだ。
「電話を受ける側」に対する想像力を持つことも大切だ。オフィスのデスクなら、電話のそばにPCやメモがあるだろう。重要な内容なら、すぐにスケジュールやタスクを入力したりメモを取ったりすることも比較的容易だ。
しかし、勤務環境の整っていない自宅ではそうとは限らない。部屋の限られたスペース、もしかしたら廊下や階段、キッチン、風呂場などでノートPCを開いている人もいるかもしれない。ふとキッチンで昼食を作り始めたタイミングや、トイレに入っているときにスマホが鳴ることも多いだろう。
こんな時に受け手が「あとでメモを取ろう」と思ってその場でメモを取ってなかったら、それがミスの始まりとなる。5分後にとるべきメモをうっかり忘れてしまうことがあるからだ。後々、「嫌な汗」をかく可能性は高い。
テレワークが前提の働き方をするならば、こうしたリスクを避けるためにも、連絡をする側にも受ける側にもログが残る連絡手段を使った方が安全だ。受け手が必ず「仕事モード」のときにチェックできるのが望ましい。
メール、ビジネスチャットや(相手が仕事でも使っているなら)SNSを活用するとよいだろう。「Web会議」だけがテレワークではない。どうしても電話をかけて相手に知らせないといけない場合もあるだろうが、「詳細は○○で送ったので、後で確認してほしい」と、端的に事実を知らせるだけにとどめることが賢明だ。
伝達ミスによる「言った、言わない」のトラブルを防ぐためにも、あとで見返せる記録が残る方が安心といえる。フリーライターという個人事業主の立場では、なおさらそう思う。
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