中国・上海のファーウェイショップ

 米国政府が追及する中国企業、ファーウェイ(華為技術)は中国共産党の手足として、中国を警察国家として強化し全世界にハイテク面での独裁態勢を広める機能を担う──。

 米国政府の国防総省中国部長だった専門家が、米中関係を揺さぶるファーウェイ事件の詳しい背景を説明する論文を公表した。

 同論文は、ファーウェイが米国政府の決めたイラン制裁の法律に違反したという容疑を指摘して、米国の捜査当局がこの巨大中国企業の違反行為の刑事訴追に自信を持っていることも強調していた。

保釈のファーウェイ幹部、バンクーバーの自宅に 中国政府関係者?が訪問

カナダ・バンクーバーの裁判所で開かれた保釈聴聞会後、裁判所を後にする華為技術の孟晩舟・最高財務責任者。カナダのテレビ局CTV提供の画像より(2018年12月11日撮影、資料写真)。(c)CTV / AFP〔AFPBB News

ファーウェイと中国共産党政権、人民解放軍は一体

 2代目ブッシュ政権の国防総省・中国部長を務めたダン・ブルーメンソール氏は、米国の政治雑誌「ナショナル・インタレスト」の最新号(12月12日発行)に、「ファーウェイは中国的警察国家への入口」という題の論文を発表した。論文は「自由世界は、ファーウェイの技術の傘の下で進められる警察国家の構築を懸念すべきだ」という副題が付けられ、ファーウェイが米国および国際社会全体にとってなぜ危険なのかを詳しく解説する内容となっている。