うま味がギュッと詰まった「熟成塩豚」を誰でも簡単に作る方法
お休み中も、これさえあれば。
食材の値段がグーンと上がり、普段のものが買いにくくなるシーズン。でも、お休みの日は、ゆっくり休みながら、料理もなるべく簡単に、おいしい手料理を食べたいところです。そんな時にオススメなのが、「自家製塩豚」。豚バラ肉のコクと旨味がギュッと濃縮された熟成感が魅力で、1週間くらいは冷蔵庫に作り置き可能。必要な分だけ切って使えて、パスタやスープ、野菜炒めなどにも大活躍してくれるベース食材なのです。
そこで今回は、休日をおいしい料理で満たす! 「熟成塩豚」の作り方をご紹介したいと思います。
まずはまな板等の上に、ラップを広げ、豚バラ肉を置きます。豚肉は500~800gのものが作りやすいサイズ感。豚肉の部位は、ばら肉以外に旨味のある肩ロースを使ってもおいしく作ることができます。塩はミネラルが豊富な天然由来のものがオススメです。
手順①
豚バラブロック1本と塩小さじ2を用意する
手順②
塩を豚肉にこすりつける
続いて、塩を豚肉の周りにまんべんなくこすりつけます。白い脂身の部分にも忘れずしっかりと塗り込むようにしてください。
手順③
キッチンペーパー、ラップの順にしっかり包む
その後、2重にしたキッチンペーパーで巻き(豚肉から水分が出てくるのをすいとる役割)、さらにラップでピッタリ包み込みます。
手順④
冷蔵庫で3日以上置く
これを密閉袋に入れて、冷蔵庫へ。最低3日は寝かせましょう。理想的には5日後~10日くらいが熟成感が増して食べ頃です。
使いたい時は、必要な分量だけ切り出しましょう。しっかり熟成された証は、赤身の部分が鮮紅色になっていること。用途に応じて、薄切り(野菜炒め)、厚切り(煮込み料理)、短冊切り(スープ・パスタ)を使い分けると良いでしょう。
それではこの塩豚を使った料理を2つご紹介しましょう。
塩豚をフライパンでこんがり焼き、染み出た脂を活用してレタスを蒸し焼きにします。火を止めてフタをして数分焼けば完成。
レモンを絞って召し上がってください。レタスとベーコンが好相性なのは有名でしょうが、自家製塩豚を一度知ってしまうと、市販のベーコンには戻れなくなるほどです。
沸騰したお湯にカットした塩豚を加えて20分煮込み、最後に溶き卵を流し入れれば完成です。味付けや特別な出汁は一切不要で、塩豚が持つ旨味や香りが極上スープを作り出してくれます。
野菜炒め、根菜類と合わせた煮物、炊き込みご飯、カルボナーラ、ピザのトッピング……。限りなく活用方法が浮かんできますから、その時に思いついた料理にチャレンジしてみてくださいね。
<文、写真/スギアカツキ>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
用意するのは、豚バラブロックと塩
レシピ①焼きレタスと塩豚の温サラダ
レシピ②塩豚と玉子のコク旨スープ
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12