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人と機械の融和を目指すオムロンの取り組み、卓球ロボットで制御技術を実演

 NTTドコモは、5GやAI、IoTなどの最新の技術やサービスを紹介する大型のイベント「DOCOMO Open House 2020」を東京ビッグサイト 青海展示棟で開催する。開催日は1月23日、24日。

 5GやAI、IoTなど10のカテゴリーが設けられ、合計で260以上の展示を行う。参加は無料だが、事前登録制。Android/iOS向けの専用アプリも配信されている。本稿では、展示の一部をご紹介する。

人と機械の融和に向けた「卓球ロボット×5G」

卓球コーチングロボット「フォルフェウス」

 オムロンは、同社の開発する卓球ロボット「フォルフェウス」を出展する。

 フォルフェウスは、オムロンの有するコア技術「センシング&コントロール+Think」をアピールする卓球コーチングロボット。機械が人の能力を引き出す「人と機械の融和」を体現することを目的に開発を進めているため、人間に勝つことを目指しているわけではない。

5台のカメラでセンシングする
ストレート以外の返球も可能

 本体左右2台のカメラでボールの軌跡を計測し、中央の高速カメラでラケットの位置や姿勢を計測する。また、フレーム左右のモーションカメラでプレイヤーの骨格を計測する。合計5台のカメラでボール、プレイヤー、ラケットの軌跡や位置をセンシングし、毎秒220回でボールの軌道と返球位置を予想できる。

モーターの制御を行うコントローラー

 返球できる球種はストレートだけでなく、カットやドライブにも対応しており、プレイヤーの卓球レベルに応じたコーチング機能も搭載する。使用するラケットには、カメラでセンシングするためのマーカーが貼り付けられている。

Beginnerレベルからスタートし、4段階のレベルが用意される

 今回の展示では、動作の映像データの伝送・表示にのみ5Gを使用しているが、将来的にはカメラから得られるデータや情報処理部、制御部にクラウドと5Gを利用することをイメージしている。

 ドコモ、オムロン、ノキアの3社は、製造現場などにおける5Gの活用実証実験を行っており、コーチング技術をもとにセンシングデータや映像データを収集・解析し、リアルタイムに人にフィードバックする「リアルタイムコーチング」の実用化を目指した取り組みを進めている。