アート自由に巡って 3美大生が企画展 27日まで相模原

 近隣の美術大学生たちが1年がかりで企画・準備した学生企画展が27日まで、相模原市の美術活動拠点「アートラボはしもと」(同市緑区大山町)で開かれている。触ったり、中に入ったりできる作品が並び、スタンプラリーのように点数やシールを集める工夫もされ、子ども連れでも雨の日でもアートを楽しめる。入場無料。

 周辺に複数の美術大学がある相模原市独自の事業として2002年に全国に先駆けて始めたワークショップ。今回は女子美大、多摩美大、東京造形大の学生たちが参加し、6人・1組が作品を出品している。

 ラボランドという架空の世界を舞台に七つのブースを「島」に見立て、来場者は自由に巡る。入り口で渡される冊子にスケッチやメモをしていくと、自然と作品理解が深まるよう工夫され、学生ならではの視点や発想が存分に盛り込まれている。

 土の中に見立てた暗い部屋に置かれた高さ約3メートルの土器の形をした作品「土器型住居」、化学の実験室のような作品「形を与える研究」など主要作品16点(シリーズ含む)を展示している。

 田熊志帆さん=東京造形大4年=の作品「オヤド」は、人が中に入ってくつろげるデザイン。「生き物と共生したいがダニアレルギーなので高床式に。気に入ってくれる子どもたちもいて、親子のコミュニケーションの場になればうれしい」と話していた。

 7歳と5歳の娘を連れ2回目の訪問という同区内の会社員平井恵美さん(37)は「子どもたちは絵を描くのが好き。大学生の作品は色使いも魅力的で、楽しいですね」と話していた。

 午前10時〜午後6時(入館は5時半まで)。水曜日休館。問い合わせはアートラボはしもと電話042(703)4654。

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