目指せブラック・ジャック 横浜の病院で中学生対象の医学講座

 医師や医療の道を志すきっかけづくりにと、中学生対象の医学講座「ブラック・ジャックセミナー」が19日、済生会横浜市南部病院(同市港南区)で開かれた。34人が同病院の外科医の指導を受け、手術体験に挑戦した。

 同病院では2005年から、若い世代に幅広く医療の仕事を知らせるため講座を開設している。

 手術室用の簡易的な黄色いガウンにキャップを着用した子どもたち。超音波メス体験では振動による摩擦熱で筋繊維や臓器の一部を切開したり凝固させたりするメスを使用し、鶏肉に埋め込まれた腫瘍に見立てたビーズを取り出した。内視鏡体験ではモニターを見ながら練習用の機器を使い、時間制限内にビーズを移動。心肺蘇生や超音波画像診断装置の仕組みや見方も教わった。

 薬の研究者を目指しているという中学1年の生徒(12)=同市栄区=は「最先端の医療機器を体験できて良かった。実際の手術はもっと緊張するに違いないと感じた」と話していた。副院長の外科主任部長(55)は「携わる人が増えることによって、よりレベルが高く、手厚い医療を提供できる」と期待していた。

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