低迷「ハマ弁」全校で改善へ 当日注文、温かいおかずも

 横浜市立中学校で希望者に提供されている配達弁当「ハマ弁」の利用低迷を受けて、市教育委員会は25日、当日注文や温かいおかずの提供など状況改善に乗り出す方針を明らかにした。7月から一部中学校で先行実施し、9月の全校展開を目指す。保護者らの強いニーズに応えることで、喫食率の向上につなげたい考えだ。

 同日の市会本会議で、竹内康洋市議(公明)の質問に鯉渕信也教育長が答えた。

 現在145校で展開するハマ弁だが、今年4月の喫食率は1・7%。市教委は本年度、値下げに踏み切ったものの、目標とする「10%」には程遠い状況で、喫食率の向上が喫緊の課題となっている。市教委によると、5月中旬時点の喫食率は2・1%(暫定値)。

 低迷の背景として、注文は最短7日前まで、キャンセルも2日前までにしなければならないなど、使い勝手の悪さを指摘する声が多く寄せられている。

 竹内市議は、喫食率は徐々に上昇しているとした上で、本年度の目標達成に向け具体的な取り組みをただした。これに対し鯉渕教育長は、当日注文や温かいおかずの提供のほか、生徒からのメニュー募集、企業とのコラボによる新規メニューの開発などに乗り出す考えを表明。「効果的な取り組みは、早期に全校実施していく」と強調した。

 市教委健康教育課によると、6月中に喫食率の高い中学校を中心にモデル校を複数選び、7月から各種取り組みをスタートする。先行校での結果を踏まえ、9月の全校実施を図る考え。

ハマ弁を食べる男子中学生 =横浜市

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