花の人形で日仏交流を-。横浜市青葉区のフラワーデザイナー星野久美さん(49)が手掛けたフラワー装飾「和×フランスドール」が、横浜・みなとみらい21(MM21)地区を中心に21日に始まる「フランス映画祭2018」の開幕セレモニーで展示される。着物に花や折り紙、レースをあしらった華やかな作品で、「フランスのゲストを『ようこそ』と出迎えられたら」との思いを込めている。
作品は着物とドレスを組み合わせたデザインで、高さ180センチ。フランス国旗をイメージした青、白、赤の3色を基調にしている。
胸元から裾にかけてランやダリアなどのアーティフィシャルフラワーと、折り紙のつまみ細工で作った鶴や花で飾られている。カーネーションの花びらをちりばめたような帽子や、和紙のパラソルも手作り。星野さんを中心に、指導する生徒と計6人で制作した。
星野さんは、2015年からフラワーデザインの指導とともに、花で日本文化を伝える活動をしている。
今年は日仏交流160周年で、5月にフランス大使館で開かれた記念事業のパーティーで作品を披露。「着物とドレス、トリコロールの融合が面白い」と参加者に喜ばれた。その様子を見て、「作品で地元の横浜を盛り上げられたら」(星野さん)と各所に相談し、映画祭セレモニー会場での展示が決まった。
着物と花などを使った星野さんの作品は、昨年米ニューヨークのメトロポリタン美術館でも展示されたが、国内で広く公開されるのは初めて。「横浜を盛り上げる力になれたらうれしい。20年の東京五輪・パラリンピックで来日する人にも、花を通じて喜んでもらえることを何かできたら」と話す。
映画祭は24日まで。問い合わせは、ハローダイヤル電話050(5541)8600。