火災があった山林(奥)。グループホーム(左)の入所者らが自主避難した=神戸市垂水区

 神戸市垂水区で今年4月、雑草など約1500平方メートルを焼く火災を起こしたとして、垂水署が22日までに、軽犯罪法違反の疑いで同区内の中学生ら男女5人を摘発・補導し、このうち男子生徒(14)ら3人を神戸家庭裁判所に送致、当時13歳だった女子生徒2人を児童相談所に通告した。捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、5人は4月22日午後5時半ごろ、同市垂水区の山林で、ライターを使って雑草などに火を付け、約1500平方メートルを焼いた疑いが持たれている。けが人や周辺の建物への延焼はなかったが、近隣のグループホームなど3棟の利用者ら約140人が自主避難した。同署の調べに「火を付けたことに間違いない。まさかここまで燃え広がるとは思わなかった」などと話しているという。

 5人は同じ中学校の遊び仲間で、当日は山林でたき火をし、その上を跳び越える遊びをしていたという。同署の調べに対し「どんどん火が大きくなって消せなくなってしまった。消防車のサイレンの音が近づいてきたので怖くなって逃げた」と話しているという。

 生徒の一人が火事を起こしたことを知り合いに打ち明け、発覚したという。