Inc.:健康的な習慣をつくる上で問題となるのは、情報の有無ではありません。問題はモチベーションです。エクササイズ、早寝早起き、生産性システム、こうしたプラクティスを取り入れた方が良いことは十分に知りながら、多くの人が習慣として根付かせることに大変な苦労をしています。

ショック療法からベビー・ステップなど、数多くのアドバイスがありますが、そのときの状況に合わせて最も適したプラクティスを組み合わせて使うのがベストです。人によって好みも違えば、その好みも時間が経てば変わってしまいます。ですので、より多くのツールを持っているに越したことはありません。以下に、私自身も初めて耳にした、素晴らしいアドバイスを紹介します。

トリックは意志力に勝る

瞑想はGoogleの経営幹部からスポーツ選手に至るまで、誰もが認める導入しやすいプラクティスです。その効果も数々の実証がなされていますが、多くの人はまだ生活に採り入れていないようです。ライターのJake Knapp氏もその1人でした。

Knapp氏は最近、Mediumへの投稿で、自身の、山あり谷ありの瞑想体験を語り、挫折と再挑戦を繰り返したこと、最初はヒッピーみたいで恥ずかしいと思っていたことを告白しています。それでも同氏は、これほど声高に喧伝されているマインドフルネスというものに、どれほどの効果があるものなのかを確かめることを決意します。

Knapp氏は最終的に、意志の力によらずに、瞑想の習慣を確立することに成功しますが、同氏はそれを「自分をトリックにかける」ことで成し遂げたと話しています。ほかのテクニックとともに、同氏は非常にシンプルなあるツールを使って、瞑想をさぼりたくなる衝動を克服しました。この方法は、どんなものであれ、あなたが取り組もうとしている「健康に良いのはわかっているけど、やってる最中はそんなに楽しくない」習慣を確立するのに使うことができます。

Kainpp氏はこのツールを「やる価値があったか日記」と呼んでおり、およそ次のような感じだそうです。

私は「瞑想アプリのHeadspaceをやる価値があったか?」日記をつけることにしました。毎回、瞑想をはじめる前、これまで何度も素晴らしい体験をしているにもかかわらず、瞑想をする価値が本当にあるのか? という疑問が必ず首をもたげてくるのです。ですので、瞑想が終わるたびに、結果を記録することにしました。

すべての結果が「YES」だったのには本当に驚きました。本当に毎回のように、瞑想をはじめる前は懐疑的になっていたからです。しかし、今やここに証拠があります。私が自分の手で書いた動かぬ証拠です。

「ワークアウトをして本当に後悔した」と誰かが言うのを聞いたことがある人は、まずいないと思います。それなのに、ワークアウトをする前は、ワークアウトをしない理由をなぜだかたくさん思いつくのです。言い換えれば、新しい習慣を確立できるかどうかは、未来の自分にとって明らかに良いこと、労力より報酬が上回っていることを、現在の自分にいかに説得してやらせることができるかにかかっているということです。

「やる価値があったか日記」は、新しい習慣から恩恵を受け取るはずの未来の自分に力を与えます。その、より健康で、より生産的なバージョンのあなたに、走りに行くよりドラマをもう1話見たいとか、瞑想するよりFacebookをチェックしたいとつぶやく、怠惰で懐疑的な現在のあなたを黙らせるためのメガホンを与えてくれるのです。

A Simple Technique to Trick Yourself Into Finally Starting That New Healthy Habit|Inc.

Image: A. and I. Kruk/Shutterstock.com

Source:Medium,Headspace