世界で1億5000万の契約数を誇り、インターネットのビジネスとしては収益で世界第6位の規模に成長したNetflix(ネットフリックス)

その成功の裏には、ある教えがあったようです。

ネトフリを生んだ「成功の8カ条」

1997年の夏に、現在のCEOであるリード・ヘイスティングスさんとともに同社を設立したマーク・ランドルフさん(2002年退社)。そのマークさんが21歳の時、父親から受け取った「ランドルフ家の成功ルール8カ条」を自身のLinkedInアカウントで紹介していました。

(1)Do at least 10 percent more than you are asked.

言われたよりも、少なくとも10パーセントは多くやるべし。

10パーセントという数量ではわかりにくい仕事もあるかもしれません。 わたしが心がけている点のひとつに、締切日以前に仕事を提出するということがあります。たとえば、締切日までに10日あるなら9日で仕上げるというのも、この10パーセントルールに当てはまると思います。

(2)Never, ever, to anybody present as fact opinions on things you don’t know. Takes great care and discipline.

自分の知らないことについての意見を事実として決して人に 言ってはならない。おおいに気を配り、鍛錬せよ。

よく知らないことについて知ったような口を聞くのはNG。恥ずかしいから知ったかぶりをしてしまいそうな気持ちを抑える自律心が必要です。人と話していて知らないことがあったら、それを知るチャンス。正直に知らないといってその場ですぐに学んだほうが、まわりからの信頼にもつながりそうです。

(3)Be courteous and considerate always – up and down.

つねに礼儀正しく思いやりを持つべし、自分より上の人にも下の人にも。

自分より立場が上の人に礼儀正しくするのは誰にでもできること。でも、自分より下の立場の人にも同様に礼儀と思いやりを持って接するべきなのです。

(4)Don’t knock, don’t complain – stick to constructive, serious criticism.

人を批判せず、文句を言わない。まじめで建設的な意見に 専心すべき。

(5)Don’t be afraid to make decisions when you have the facts on which to make them.

決断するための事実を持っているなら、決断することを恐れるな。

(6)Quantify where possible.

数値化できる時はそうすべし。

(7)Be open-minded but skeptical.

オープンマインドであれ、しかし疑う心も忘れずに。

自分の偏見や先入観で心を閉ざすことなく、オープンマインドであることは大事です。でも、そのまま何でもかんでも受け入れるのではなく、「本当にそうなのか?」と立ち止まり考えるステップも忘れてはいけないということなんです。

(8)Be prompt.

テキパキ行動する。後送りにしない。

「今日できることは今日やる」。わたしも心がけているポイントです。8カ条のどれもが仕事だけではなく、人生のあらゆる面に当てはまります。

いまでもこの教えの原本は洗面台の鏡の横に貼ってあるというマークさんは、自分の子どもたちにもこの8カ条を授けたそうです。ネットフリックス設立や経営において、マークさんがこのルールを胸に決断を下してきたことが想像できます。

成功のカギは、ずばり社風

「Fast Company」のインタビューでネットフリックスの成長と成功の理由を聞かれて、マークさんはこう答えています。

社風というのは、言葉ではなく行動です。ネットフリックスの社風の多くは(自分とリードさんが)おたがいに対してどう接したか、当初の従業員に対してどう接したかから生まれています。いまでは大企業になりそれに伴い社風は変化していますが、昔の名残はまだあります。メトリクスへのフォーカス、徹底的に個人の好みに合わせたサービスや観たい時に観たいエンタテイメントを提供するサービスへのフォーカスです。社風は成功への重要な要素なんです。(後略)

Fast Company」より引用翻訳

ネットフリックス成功の重要な要因に挙げられた社風。マークさんが設立当時のネットフリックスに注ぎ込んだ社風は、この8カ条の影響を受けていたに違いありません。

その8カ条はどんな時にどう役立ってきたのでしょうか。どうやら詳細は、アメリカで9月14日に刊行された彼の『That Will Never Work: The Birth of Netflix and the Amazing Life of an Idea』を読むとわかるようです。

ネットフリックスのアイデアを話す度に「そんなのうまくいくわけがない(That will never work)」と投資家らから言われた言葉が、本のタイトルに。そう言われ続けても根気強くネットフリックスの基盤を築いたマークさんの軌跡、がぜん興味がでてきました。

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Image: Hinterhaus Productions / Getty Images