緊急自体宣言が解除されて一息つけると思ったけれど、なんだかストレス疲れでぐったり。やる気がなくなっている人は今「バーンアウト(燃え尽き症候群)」を経験しているのかもしれません。
バーンアウトの症状、なりやすい人は?
バーンアウト(燃え尽き症候群)とは、ストレスからくる疲労や気力喪失のことです。症状には次のようなものがあります。
疲労:エネルギーがなくなって、日常のタスクをすることさえつらくなる
無関心:仕事に対して心理的な距離を置くようになり、仕事の重要性はどうでもよくなる
無効果:生産性と満足感を失う
Bloombergより引用翻訳
ブルームバーグによると、仕事と自分の価値が結びついている真面目なタイプの人がバーンアウトを経験しやすいそう。
まだ在宅勤務を続けている人もいると思いますが、在宅で職場と同じレベルの仕事量・質をこなそうとするとそれがストレスにつながることもあると、イギリスの専門家サムラ氏はThe Guardianで述べています。
すべて一人で抱え込んでしまう女性は要注意
コロナ禍で外出自粛になってから、家事分担における男女格差がもっと拡大したという記事をイギリスのThe Guardianや、アメリカの公共ラジオサイトNPRで目にしています。
2019年アメリカで刊行された『Burnout: The Secret to Unlocking the Stress Cycle』の著者で双子の姉妹エミリーとアメリア・ナゴスキーは、特に女性はバーンアウトになりやすいと述べています。
それは、自分たちも含め、家事や仕事など多くを抱えながらも、どれもハイレベルでこなさなければならないと思い込んでいる女性が多いからだそうです。わたし自身や友人の姿にもこれは心当たりがあります。
バーンアウトの予防対策
バーンアウトの対処法として、ブルームバーグではまずスケジュールを見直すことがすすめられています。日常生活に自分軸で好きな活動ができる時間を設けて、仕事のストレスから心身を切り離しましょう。
5〜20分の休み時間を何度か作ります。それは、仕事や家事、家族の世話などをしない「脳の休み時間」です。そして、1日の終わりには、30分またはそれ以上の「リカバリー時間」を設け、リラックスします。
専門家らは、完全主義者はバーンアウトになりやすいと口をそろえて言います。サムラさんは、ストレスを感じてきたら次の言葉を繰り返すようにとアドバイス。
今はやるべきことを終わらせる時。完璧であるべき時ではない。
自分がコントロールできないことから生じている困難な状況である。
Bloombergより引用翻訳
時には、完璧を目指さなくてもよく自分がコントロールできない状況もあるのだと認識することが第一歩なのです。
前述の著書で、ナゴスキー姉妹はパートナー間や家族間の思いやりや協力が女性がバーンアウトにならないためには重要だと述べていました。
他人に助けを求めることは弱さではなく、「タフで、自立しているべき」という社会的プレッシャーを信じなくてもいいのだと強調します。
経済再開が進むにつれ、職場や外出先での感染予防対策などまだ懸念事項はたくさんあります。
バーンアウトにならないよう、ストレスをひとりで抱え込んでずっと耐え続けるのはやめたほうが、長い目で見れば自分のためにも周りの人たちのためにもなります。
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Image: Shutterstock
Reference: The Guardian,NPR