「デトックス」や「リセット」を新年の目標にしても、実際にはどちらもできないことが多いのは、もう皆さんご承知かと思います。
どちらを選ぶにしても、持続不可能な食生活(英文)か疑似科学(英文)のどちらか。あるいは多くの場合両方が混じったものだから。それでも、魅力的に思えてしまうのは、なぜなのでしょう。
あなたは何のためにデトックスするの?
2021年の「デトックス」のやり方はどのようなものになるでしょうか。
デトックスのカリスマが「これを1週間飲み続けると、驚くほど体調も気分も良くなります」と太鼓判を押しているスムージーやジュースを1週間分購入して試してみますか。
あるいは、食生活から砂糖など特定のものを追放することに挑戦しますか。どんな仕組みであれ、こういうことはすべてセルフケアとしてブランド化された食事制限です。
ダイエットやスムージーによる体内浄化を挫折しては再挑戦することを繰り返す人たちがいる理由を考えてみましょう。
この場合のマーケティングは(マーケティングっぽく見えないかもしれませんが)、コントロールできているという感覚、あるいはホリデーシーズンの疲れの解毒剤など、私たちが生活の中で欲しいと思っているものを把握して、そのツボを押さえています。
しかし、空腹に苦しまなくてもこうした目標を達成する方法はありますよ。
生きるためのエネルギーを得たいなら
「エネルギー」の増加は、デトックスする食生活の効果として宣伝されることが多く、しばらく絶食していると集中力がアップした感覚を覚える人がいるのは事実です(断続的断食を実践している人は、この話をするのが大好きです)。
しかし、その状態は、発生しても一時的なものであり、精神状態が良いとは言えません。
デトックスやリセットを完了した人は、「気分が良い」とよく言いますが、その次に続くセリフは「本当に大変でしたが、何とかやり遂げました」です。
活力を得る現実的な方法を見つけるには、疲労感の原因になりうるものに着目してください。
極端な倦怠感がある場合は、医療の専門家にチェックしてもらう必要がありますが、多くの場合、「低エネルギー」は次のいずれかで改善できます。
1. 睡眠時間を増やし、睡眠の質を向上させる
就寝時間を早め、決まった時間に起床するようにしましょう。就寝前はスクリーンやアルコールを控えるなど、適切な睡眠衛生を実践してください(英文)。
2. 十分な量の食事を必ず取るようにする
常にダイエットをしていたり、栄養バランスの悪い食事をしていると、食生活を改善するだけで(タンパク質と野菜の摂取量を増やす)、エネルギーレベルが高くなるのを実感するかもしれません。
3. 自分のメンタルヘルスに寄り添って確認する
気鬱、不安、その他の状態は、エネルギー不足を感じさせることがあります。最近強いストレスにさらされていませんか? セラピストを探す(英文)必要がありますか?
最近の食生活に罪悪感を感じているなら
12月は飲食の機会が多く、1月になると、食生活や習慣をリセットしたいと思いがちです。
飲み過ぎた人には、禁酒が魅力的に聞こえるかもしれませんし、ホリデーシーズンのご馳走を食べ過ぎた人には、ミニマリストの食生活が魅力的に映るかもしれません。
しかし、実は、何食か食べ過ぎたところで長期的にはそれほど影響はありません(英文)。
ですから、特定の食べ物を一切摂取しないようにして、振り子を振り戻そうとする必要はありません。むしろ、次のどれかを試してみましょう。
1. 通常の食生活に戻す
クリスマスのクッキーを食べるのはおしまいです(残っていても、犬にあげるなり、冷凍して後で食べるなりしてください)。食べたくないものをわざわざ食べる必要はありません。
2. より良い食生活を続ける方法を見つける
食生活を改善するために1つだけちょっと変えることができるとしたら、それはどのようなことでしょうか。
たとえば、食事のたびに野菜の量を増やしたり、自炊したいレシピを見つけましょう。
水分補給をもっとしっかりしたいなら
スムージー、ジュース、お茶、レモン水を1日中飲んでいると、かなり水分補給できるのは事実です。
身体の機能は、脱水状態のときよりしっかり水分補給されている状態の方が良くなるのも事実です(ほとんどの人は多分すでにたっぷり水分補給をしているでしょうが(英文)、もう少しやっても害はありません)
ただし、食事を減らさなくても、水を飲む量は増やせますし、好きな形で液体の摂取量を増やせます。液体を加えるだけでいいんです。
1. 水を飲む量を増やす
単純ですが、これに尽きます。
2. 肌に潤いを与える
十分な水分補給ができていると、どれほど肌の調子が良く見えるかご存知でしょうか。肌の表面に潤いを与える保湿剤を使うとさらに効果的です。
既成のデトックスキットを使うのが好きなら
既製のデトックスキットを買うと、その週に食べるべきものがすべて入っているので、一部で人気があります。
他人に食べるものを決めてもらい買い物もしてもらうと、精神的負荷の高い頭脳労働をかなり省けるのは確かです。
しかし、キットに頼らずに実際の食材でやることもできます。
1. 食事の計画を立てて準備する方法を学ぶ
確かに平日にやることが増えますが、計画的に食糧を買って、料理をまとめて作ると、あとは毎日冷蔵庫から作った物を出して食べるだけです。パートナーやルームメイトと同居している場合は、週ごとに交替ですることもできます。
2. フードデリバリーを利用する
Home Chef、Trifecta、Freshlyなどは、多くの凝ったデトックスキットより安い価格で、1週間分の食材や料理を届けてくれます。
どうしても減量したいなら
デトックスは単に「気分が良くなる」ことだと言いながら、デトックス前とデトックス後の写真を撮ったり、体重を計って記録する人が多いのは残念なことです。
短期間食生活をリセットすることで減量したいと思っているなら、できなくはありませんが、それが裏目に出ることもあります。
カロリーを大幅に減らして急激に減量すると、脂肪だけでなく筋肉も減るので、健康に影響を及ぼします。
特に低炭水化物ダイエットで減量しようとすると、減るのはほとんどが体内の水分量です。
体内に保たれている水分量は日々変動し、筋肉や肝臓のグリコーゲン(貯蔵された炭水化物)に一定程度左右されます。
低炭水化物の食事をすると、グリコーゲンが減るので、水分量もが数キロ減るでしょう。しかし、高炭水化物の食事を数回すればすぐに元に戻ります。
短期間で減量するのはワクワク感があるかもしれませんが、(ほとんどの人の場合)あっという間にリバウンドして、減量する前より体重が増えます。
ですから、デトックスは減量には実際には役に立ちません。
むしろ、次のどれかを試してみましょう。
1. ゆっくり着実に減量できる食生活を見つける
この場合、「これがベストだ」という決定的な食生活はありませんが(英文)、燃焼するカロリーより少しだけ少ない量のカロリーを食べる食生活のパターンはたくさんあるので、その中の1つを選択しましょう。
健康上の懸念がある場合は、食生活を通じてその懸念に対処する最良の方法を医師や登録栄養士に相談しましょう。
2. 減量しない
1月だから減量しなければならないという規則も理由もありません。
コントロールできている感覚を得られる儀式が欲しいなら
多くの場合、デトックスをしていて最もインスタ映えする瞬間は、穏やかな朝に窓際でジュース、スムージー、あるいはレモン水のグラスを傾けている姿でしょうか。
それを見て、自分もそうしたいと思う人は、セルフケアのささやかな儀式を楽しみたいのかもしれません。
これは、水分補給と同じで、食事制限しなくてもできますよ。
1. 自分でこれと思う朝のルーティンを選ぶ
手始めに、過去記事(英文)でご紹介している例(英文)を参考にしてください。
2. 食事を軸にしない儀式を実践する
日記をつける(英文)、瞑想する(英文)など、自分にとって有意義な活動なら何でもいいので、始めてみましょう。
友だちがみんなしているから、自分もしたいなら
正直なところ、自己啓発プロジェクトは、自分の内面からの欲求でなく、友人や好きな有名人がしているから自分もやりたくなることもあるのではないでしょうか。
私自身もこの罠にはまることがあり、それが罠だとさえわかっていません。
「仲間がみんなしているから」というプレッシャーがあったことも事実で、そのプレッシャーが無ければやろうと思わなかったかもしれません。
やって良かったと思うこともあれば、ハードなやり方は自分には向かないとわかったこともありました。
繰り返しになりますが、食事制限という具体的な行為をしなくてもコミュニティは見つかります。
エクササイズをベースにした課題を試したり、すでに楽しんでいる趣味や学びたいと思っている趣味を中心にしたオンラインコミュニティを見つけてください。
要するに、食事の代わりにスムージーを飲むことは、心身の健康を促進する唯一の方法でもなければ、ベストな方法でもありません。実はかなりひどい方法かもしれません。
ですから、自分が本当は何を望んでいるか理解して、実際にしたいと思っている経験ができるように賢い選択をしてください。
あわせて読みたい
Image: Shutterstock
Beth Skwarecki – Lifehacker US[原文]