パブリックスピーキングで39年の経験を持つNirav Mehtaさんが、2024 年WordCamp Asiaに登壇。

『From Meh to Memorable: Your Public Speaking Masterclass(つまらないスピーチから記憶に残るスピーチへ: パブリックスピーキングのマスタークラス)』と題したセッションを行ない、パブリックスピーキングの基本的なロジックを紹介してくれました。

今回のプレゼンテーションでは、自身の経験に基づき、パブリックスピーキングの根底にあるロジックを共有しています。その中から13の秘訣をご紹介します。

1. 不安を和らげるには?

深呼吸しましょう。深呼吸は集中力を高めます。

2. 観客との接し方は?

観客と心を通わせずしてパブリックスピーキングの成功はありえません。そこで、Niravさんはアイコンタクトのコツを教えてくれました。

ステージの上で、観客をゆっくり見渡しましょう。

これをすると、アイコンタクトしなくても、観客は見られていると感じます。

そして、見られていると感じると、どの観客もスピーカーを見るようになります。

3. ステージでミスしたら?

観客はスピーカーがスピーチをうまくやり遂げることを望んでいます。ですから、たとえ途中でミスを犯しても、最後までやり遂げましょう。観客は敵ではなく常に自分の味方だと思ってください。

4. 自己紹介のコツは?

自分が観客に提供できることに絞って話しましょう。

観客は、スピーカーから何かを学びたいからこそ、わざわざ来てくれています。インターネットで検索すれば得られる情報ならそれで済ませてしまうでしょう。

5. パブリックスピーキングに主体性が欠ける理由

主体的に話せない理由は、自分には力が足りないと感じたり、他人から馬鹿にされるかもしれないと思ったり、詮索されたくないからです。

しかし実際は、自分のイメージを気にしているだけです。

愚かな理由ですね。不安は自分が勝手に頭の中で生み出しているだけ。そう思って不安を克服すれば、自然に主体性を取り戻せます。

6. 何について話すか?

じっくり考えてみましょう。他人と分かち合いたいことは何でしょう?

話すべき一連のテーマを設定し、周りの人たちと話し合うことも効果的です。

7. 退屈なことをおもしろく話すには?

自分の失敗や挫折に関する話や、身近な人が経験した話をするのがおすすめです。

あるいは、映画からストーリーを学ぶこともできます。映画にはクライマックスやひねりがありますよね。スピーチも同様に、魅力的になります。

8. プレゼンテーション用スライドの作成方法

スライドはスピーチを補完する目的で作成します。

ですから、スライドが文字で埋め尽くされていると、観客はスピーカーよりもスライドに集中してしまいます。

つまり、スライドに載せる情報は少なくして、観客の意識をスピーカーに十分に集中させることができれば、成功です。

9. スピーチの練習方法

スピーチには、スライド、ボディランゲージ、そして声、という3つのツールがあります。

スピーカーの声や口調で聴衆の心に響くスピーチにできます。スピーチを練習するときは、友人に見てもらったり、鏡の前でやりましょう。

自分の声を録音するのも効果的です。

10. ステージでのリハーサル

Niravさんは「1.1.1.1」というコンセプトを紹介しています。これは、1つの場所に立ち、1つのアイデアを伝え、1つの方向を向き、その方向に向かって話し続けるというコンセプトです。

この点でスピーカーが最も犯しがちな間違いは、絶えず落ち着きなく動いてしまうことです。壁に向かって話してしまったり、話しかける方向をコロコロ変え続けたり、ステージ上でうろうろ動き回るスピーカーが現実には何と多いことか。

11. 無駄な言葉は省いて話す

友人と話すときは、誰しも不必要な言葉をたくさん使いがちです。

しかし、スピーチをするときは、無駄な言葉はすべて沈黙に変えてしまいましょう。

沈黙もスピーチの一部ですし、時には観客の好奇心を刺激して、次は何を話すのだろうと思わせることもあります。

12. スピーチの前にすべきことは?

実際に会場に行き、登壇してみたり、スライドを投影してみたりして、すべてが思い通りになることを確認しましょう。

13. 笑顔

笑顔がないと、真面目過ぎる雰囲気になってしまいます。

最後にNiravさんは、ユーモアたっぷりにこう言いました。

観客はスピーカーが何を話すか知らないので、ミスを恐れる必要はありません。ただ、練習すればするほどうまく話せるようになることは、忘れないでください。

成功するには完璧でなければならないと思う必要はなく、カリスマ性も必要ありません。

スピーカーが取るべき唯一の行動は、話しはじめること、そして練習をはじめることです。

手始めに、自分の好きなことや今日学んだことを周りの人たちと共有してみましょう。それが、パブリックスピーキングの第一歩になります。

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