塾にも通えなかったある少女が成績学年トップになれた意外なワケ

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厳しい勉強や、仕事の先に思い浮かべる「成功」のイメージですが、どこまで努力すれば上手くいくのか、具体的には見えづらいものです。今回の無料メルマガ『起業教育のススメ~子供たちに起業スピリッツを!』では著者の石丸智信さんが、意識して「インプットとアウトプットの機会を均等に設けることで成長は保証できる」とした上で、この2つを無理せず上手く回した学習事例を紹介しています。

学年1位になった女の子のエピソード

「人は成功できないかもしれないけれど、成長することはできる」

こういった趣旨のお話しは、研修や講演会などで聴くことがあります。

きっと、人それぞれに成功の定義は違うと思います。また、何らかの挑戦、努力をしたからといって、自らが想定していた成功イメージや、一般的に言われるような成功イメージなどには達することはできないかもしれません。しかし、自らの努力や挑戦などによって、成長の度合い、スピードはまちまちであっても、何らかの形で成長することはできるのではないでしょうか。

本号では、成長する上で必要となるインプットとアウトプットについて考察していきたいと思います。

成長するために必要なこととして、知識などの情報を得ていくインプットと、インプットした知識などの情報を活用して、価値を生み出していくアウトプットの両輪を回していくことが必要だと言われています。

子どもの頃は、国語や算数などといった基礎知識を習得する時期なので、学校や塾などにおいて、先生などの人からであったり、教科書や参考書であったり、そういったところから知識を得ていくインプットする機会が多くありますね。しかし、インプットした知識などを活用して外に出していくアウトプットの機会はあまりないと言えます。

社会人として実社会に出ると、子どもの頃とは反対に、これまでにインプットした知識などを活用して、何らかの価値を生み出していく機会が多くあります。逆に、自らが意識して学ぶ機会をつくっていかなければ、新たに知識などを得ていくインプットの機会は少なくなっていくように思います。

一般的に、子どもの頃は、インプットする機会が多く、アウトプットする機会が少ない中で、このインプットとアウトプットの両輪をうまく回した女の子とお母さんのエピソードがあります。

学習塾に通わず、家庭教師にも習わずに、とりたてて予習や復習をしているわけでもないのに、学年で1位の成績になった女の子がいました。その結果を、先生も不思議に思って、その女子のお母さんにたずねるぐらいだったそうです。

ではなぜ、この女の子は学年で1位という成績を取れたのでしょうか。

その女の子は、お母さんに、その日一日の学校での授業内容を全部、詳しく教えていたのです。

なぜ、女の子はお母さんに授業内容を教えることになったのでしょうか。そのお母さんは、子どもの頃、金銭的に厳しかったこともあって、教育を受けることが難しかったそうです。そのために、お母さんは、近所のお母さん方とお話しをする時に、知らないことがあると、時々、恥ずかしく思っていました。そういった内容の話を、女の子に何気なく話したそうです。

そこで、女の子は、次の日から、「私、今日、こんなことを習ってきたんだよ」と、学校での授業内容を精一杯、お母さんに教えてあげるようになったというのです。このエピソードは、以前拝読することがあった、中村文昭氏のご著書『お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!』に著されていたものです。

まさに、この女の子は、学校でインプットした知識を活用して、お母さんに教えることを通じてアウトプットしていき、そのためにまたインプットしていくというインプットとアウトプットのサイクルを回すことで、成長していった好例だと言えるでしょうね。

女の子が、「お母さんに自分が勉強したことを教えたい」と思えば思うほど、女の子は、お母さんに教えるためには、授業の内容を集中して聴いて、理解しようと考えていたのではないかと思います。私が聴講した研修の中で、講師も、「人に教えることが一番の学び」というお話しをしていました。

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